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2011年3月 3日 (木)

映画「台北の朝、僕は恋をする」

3月12日公開作品。発行したばかりの【strobo】で、監督インタビューとレビューを掲載しています。

プレス資料に、監督がこの映画を撮ろうと思ったきっかけが書いてあって「台湾の外に刺激を求めて出ていく若者たちに多く出会った」、という監督の言葉が気になっていました。

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台北の朝、僕は恋をする

「パリ、テキサス」のヴィム・ヴェンダース製作総指揮のもと、エドワード・ヤンに師事したアーヴィン・チェン監督が台北を新たな視点で描く意欲作。

パリにいる恋人に会いたい一心で、台北の書店でフランス語の本を読みあさるカイ(ジャック・ヤオ)はある日、電話で彼女に一方的に振られてしまう。彼女と会って話をしたい!と焦るカイは、パリへの旅費を調達するため、怪しい小包を届ける仕事を引き受ける。小包を無事受け取った夜、カイはいつも行く書店で働いているスージー(アンバー・クォ)と偶然会い、事件に巻き込まれていく。翌日にはパリへ発ちたいのに、前夜、台北の街の中でそれぞれの気持が加速していく物語---。

出会いは偶然。誰かを好きになる瞬間、その場所、その時間、二人を取り巻く雑踏までもが、いつもだったらただガヤガヤと雑音に聞こえてるだけだったのに、まるで宝石がぶつかり合うみたいにキラキラと音を立てているように眩しく感じる。

それまでの何の変哲もない日々、刺激もなければ希望もない毎日の繰り返しの中で、ここじゃないどこかへ脱出したい!別の世界を見てみたい!そこはきっとここよりも楽しいはず---そんなことを考えていた青春時代の焦燥感と、小さなきっかけ1つで一歩踏み出す勇気が生まれるくらい単純な若さのパワーが、混沌とした台北の夜の街に似合っている。何かが起こりそうな予感。徹夜して、友達と騒いで、街を歩きまわり、お互いのことを語りあった日の記憶がリンクしました。

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新世代の映像作家、台北を新たな視点で描くアーヴィン・チェン監督(めがね男子!)の来日中、10分間だけ時間をいただいてminiインタビューを敢行しました。

――監督は来日中のインタビューを英語で行っていますけど、撮影時の現場はどういう言語が飛び交っていたのですか?
「英語、中国語、台湾語、そしてドイツ語が飛び交うクレイジーな現場でした。カメラマンがアメリカ人、プロデューサーがドイツ人、俳優には僕から中国語で話しかけて、カメラマンには英語で話しかける。カメラマンの通訳がそれを台湾語にして他の人に伝える、という楽しい現場だったよ。これからもこういう感じで、世界中のいろんな所から集まってくるメンバーと作品作りをしたいと思っています」

――プレス用の資料に、監督がこの作品を撮影するきっかけが「台湾の外に刺激を求めて出ていく若者たちに多く出会った」ということが書かれていました。その現実を目の当たりにした時、監督はどういう気持ちになったのですか?共感?悲しみ?
「悲しみではなく、すごくユニークだなと思ったんです。僕自身アメリカ出身で、アメリカは国が大きいせいかあまり他国に対しての憧れみたいなものは抱かない。でも台湾人の友人たちはフランスやイギリス、日本など違う文化への憧れや執着が強いんです。だから今回の作品は、自分の住んでる場所を離れてどこかに行きたいと思ってる若者を描いています。でも僕自身は台北がすごく好きなので、「なんで他に行きたがるの?」っていう気持ちなんですよ(笑)。今作では、台北にも素敵なところがたくさんあるんだよ、ということを伝えたかった」

――映画にとって音楽は重要だと感じましたが、監督自身が好きな音楽は?
「僕はUKロックが好きで、特に好きなのはレディオヘッド。でも、今回の作品に関しては1930年代のパリのフレンチ・ジャズっぽい軽快な音楽を意識しました」

――カイがスージーを好きになっていったポイントは?それは監督の女性観にも通じますか?
「スージーは、イコール「台北の街」という感じに描いています。スージーと同じように、台北の街はエキサイティングで面白くて、ちょっと笑えたりもして。だから自分が女性と恋に落ちていくというより、自分が台北という街を好きになっていく過程を描いた作品になっていると思います。個人の恋愛観が作品に反映されているか?というと、それがなぜかあまり自分の作品には反映されていないんですよ(笑)。愛というものを僕がどういう風に見ているか、という感覚は描かれていると思いますけどね」


2011年/台湾・アメリカ/85分/監督・脚本:アーヴィン・チェン/キャスト:ジャック・ヤオ、アンバー・クォ、ジョセフ・チャン、トニー・ヤンほか/製作総指揮:ヴィム・ヴェンダース/配給:アミューズソフト ショウゲートhttp://aurevoirtaipei.jp/

●3月12日(土)、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町他全国順次ロードショー

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それにしてもだ、インタビューの10分て、どういう時間なんでしょうね。近年、俳優や監督のインタビューや撮影時間がどんどん短くなっていっているような気がします。合同インタビューなんて日常茶飯事みたいですし。ってことは、複数誌に同じ内容のインタビューが掲載されてもいいってことなんだよね・・・。なんか凹むわぁ。そういうインタビューって、取材を受ける側も、今どこの雑誌の誰からインタビューされているか、なんてわからなくなってしまうでしょうね。それくらい、今は時間がないんですよね。誰もが。取材される側も、する側も。そして貴重な10分、というか時間全てがお金に換算されているのかもしれないですね。短い時間で効率よくこなしていく、みたいな。

合同インタビューだったら、自分がインタビューをやる意味を見失ってしまいそうです。インタビューに対するプライドも失ってしまいそうです。

だから、10分間だけでも、単独でスケジュールを出してくれた映画の宣伝担当の方には感謝しています!頑張って交渉してくれる人がいるから、こうして取材が成立して、ページが完成したのです。しかも、結構いい感じに掲載ページが出来て、みんなが「良かったよ、あのページ」と納得できたことが、ほっとしてるところ。

一方で、10分のインタビュー時間で、あのくらいのページに仕上げてくれうなら、10分くらい時間出しますよ!とのアプローチも増え、それは困ったな、と(笑)。

この作品は、台北の街の中を、路地裏を、走り抜けるような感じと、徹夜して話してるうちになんか好きになっちゃったかも、的なyoung loveの青春のキュンとくる疾走感がいい感じです。

夜って、どうして素直になれるのかな、とか、夜って、どうしてこんなにいろんなこと考えるのかな、とか、そんなもどかしさが詰まった作品です。

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コメント

『パリテキ』をリアルに観た者としては(トシがわかりますね)
ヴェンダースの名前についついじっくり読んでしまいました。
どうしても少ない自分の時間は東方神起にあててしまう生活。
これじゃいけない!と思って、今年は本や映画をなるべく読もう、観ようと決めました。
この映画も、足を運びたいな~。
でも、杏ちゃんの『軽蔑』にも惹かれるし。

そして私に映画と音楽の密接な関係を、痛烈に教えてくれたのは
『パリテキ』のライクーダーと、『戦メリ』の坂本龍一です。

投稿: ゆうこ | 2011年3月 5日 (土) 12:11

>ゆうこさん

ほんわかハッピーな気分になりたかったら「台北の朝、僕は恋をする」をおススメ、複雑な重い何かを感じるのが「軽蔑」。

ヤングラブなら「台北~」、どろどろラブなら「軽蔑」。

恋愛初期なら「台北~」、生々しい絡みなら「軽蔑」。

どっちを観ます?(笑)

投稿: kiyori ♪ | 2011年3月 5日 (土) 22:41

いや~♪どうしよう?!
ほとんど、『軽蔑』なんですけど・・・(笑)。
どちらも観れるよう、頑張ります!
観たら、感想などお知らせしますね❤

投稿: ゆうこ | 2011年3月 6日 (日) 00:18

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