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2013年4月

2013年4月 7日 (日)

4月、新社会人のみなさんへ!

Img00203_2今年の桜はあっという間。強風で、残っていた花も全て散ってしまいましたね。

4月の街の景色が好きです。

真新しいスーツや制服に身を包んで少し緊張している姿を街のあちこちで目にします。渋谷や新宿駅界隈を夕方通ると、新しいスーツに身を包んだ新社会人たちが集まっていて、たぶんこれから呑みに行くのかな。フレッシュマンを見ながら、かつては自分にもそんな頃があったなぁ、と懐かしい気分に浸りながら、あの頃思い描いていた未来の姿に自分は少しでも近づけてるのかな、なんて思ったりする・・・だからこの季節が好きです。

桜と一緒に毎年、同じような思いが胸に去来して、私も新社会人だった頃の自分を思い出して、今一度背筋をピンと伸ばそう!って気持ちになります。

以下のテキストは、3年前に書いたテキストなんですが、新学期、新しい学校、新しい職場、新入社員・・・と、新しい環境でスタートをきる人たちへ、ガンバレー!の気持ちを込めて、加筆アップしました。

* * * * * * *

4月。

TVで入社式の映像を見ながら、かつて私にもそんな時があったなぁ・・・なんて懐かしく思いました。そして、なんか切ないような甘酸っぱいような、不思議な懐かしさに気持ちが持っていかれるような感じがしたので、あえて、振り返ってみることにしました。

日頃、私はあまり過去を振り返ったりしません。昔話もあまりしません。それを嫌ってるとか意識的に避けてるとかそういんじゃなくて、今のことで手一杯で、目の前のことを考えるだけで頭の中がいっぱいいっぱいだから。

でも、たまにはいいよね。

今、スタートラインに立っている人がたくさんいますよね。思い描いていた道のスタート地点に立てた人は期待でわくわくしていることでしょう。だけど必ずしも納得のいくスタートラインじゃない人だってたくさんいると思います。私がそうでした。

就活は----今思えば自分に自信がなかったんだと思います。自分が何が出来るかもわからなくて、英語や資格などのスキルにも自信がなかった。そして本当はマスコミ系企業に行きたいのに、どうせ競争率は何千倍だし、コネもないし、絶対無理に決まってる、と自分で決めつけていたので、面接日が重なるなら確実に内定のとれそうな会社にしよう、なんてメーカーを中心に就活していました。

就活は、誰に責められたりするわけじゃなけど、自分自身から逃げてました。

TV局も、レコード会社も、出版社も、ホントはそういう方向に行きたいのに、1社も受けませんでした。絶対無理!って、思っていたから。それに、「どうして入りたいの?」、「入ったら何をやりたいの?」と聞かれたとしても、正直、TV局やレコード会社がどんなことをやってるのかさえも本当はわからないのだから、それって結局憧れてるだけで、自分が何をやりたいかなんてわからない、というのが本音でした。

銀行や証券会社にも興味はないし、自分の好きな商品を作っているメーカーで、自由な社風の会社を狙って受けました。

数社内定をもらった中から、ファッション系メーカーでバッグの製造販売をしている会社に入社しました。

社会人になって、1ケ月も経たないうちに、居心地が悪くて、なんか違うなぁ・・・と思い始めました。定時までキッチリ仕事をして、アフターはみんなで呑みに行ったり遊んだり、それなりに楽しいのですが、逆に不安になってきたんです。

こんな呆けた生活を、これからずっと続けていたら、ダメになるなぁ・・・と。

学生の頃は、課題とかレポートなど、学校以外でも勉強しなくちゃいけないでしょ。それがイヤじゃなかった派だったからかな(笑)。

勤めた会社の仕事は、就業時間内にやればいいことで、自宅に持ち帰ってまでやるようなコトはないんです。残ったら、続きは翌日、また出社した時に。だから会社にいる時間(仕事)と、プライベートがはっきりと分けられたので、会社の後は弾けまくっていました(笑)。それはもう! ・・・でも、みんなでオールで遊んだりしても、なんかつまらない。同期入社したメンバーと話していても、先輩と話しても、ドキドキ感がない。

私、この仕事、好きかな?

冷静な心の声も聞こえました。好きなことでお金を貰えるなんて簡単なことじゃないんだよ。まずは最低でも3年は続けてみなくちゃ。3年やってから考えてもいいんじゃないの? そんなに答えを急がなくても・・・。

私、3年待てるかな。3年待ってられないなぁ。。。私、本当はマスコミ系に興味があったのにな、なんで受けなかったんだろう? 受けて落ちていたら、その方が納得いったんじゃないかな。なんで逃げていたんだろう。逃げていたから「もしもあのとき」って、後悔が残ってしまったんだ。

その気持ちは抑えようがなくて、結局入社した会社を1年で辞め、翌年、中途採用試験を受けてレコード会社に受かりました。

筆記、面接・・・かなりの回数の試験がありました。最初の年は受ける勇気すらなかったのに、1年間、やりたかったことはこれじゃないと思ってからは、どうしても挑戦したい、という意志が強かったんです。最初の会社の新入社員としての1年があったから、自分の気持ちに向き合えたのかもしれません。

レコード会社の中途採用試験は何百倍もの競争率でした。とにかくダメ元でも挑戦しないことには納得できないので、後のことはほとんど考えず、受けてダメだった時は、その時考えよう、最初の会社にとどまることも選択肢にはなかったので、退路を断ってトライしました。

結果的に1年だけ遠回りしましたが、憧れのレコード会社に入社し、そこには私の好奇心を刺激してくれることがたくさん待ってました。ラッキーなことに、販促部(宣伝)に配属され、いろんなプロモートの現場を知り、楽しくて楽しくて仕方なくて、毎日定時を過ぎても自主的に働きました。知りたいことやりたいことが山ほどあって、休日出勤して資料をまとめたり、倉庫の整理をしたり。自分の居場所を探しながら、あぁ私はこういう仕事をやりたかったんだ!って実感しながら、何でも吸収してやろう!と貪欲に働き、わからないことは先輩に質問しまくって、1つ1つ覚えていく楽しさがありました!

今振り返ってみれば、、、最初の新入社員の時は、よし!これからは仕送りなしで、自分の稼いだお金で生活していくんだ!という引き締まる感じがありました。本当に親元から独立したんだなぁ、東京で暮らしていくんだなぁ、と。

その後すぐに、自分の思い描いていた社会人の姿と現実とのギャップに愕然としました。私このままでいいのかなぁ、、、という焦りと不安、いろんなごちゃまぜの気持ちで毎日が楽しめなくなってしまったんです。仕事の後、時間はたくさんあるのに、やりたいことが見つからないままでした。。

結局私は「仕事そのもの」で充実感が得られないと、その他の時間も楽しめないんだな、と知りました。生活費を稼ぐための仕事ではなく(もちろんそれは大切ですが)、「仕事そのもの」に、やりがいや意味を求めていたようです。どんどん好奇心のままに進んでいき、自分が求めているものをただひたすら追い求めてきたら、今に行きつきました。

さて、学生の頃に学んだことが、今の仕事に生かされてるのだろうか?

それは正直わからない。直接的にはほとんど関係ないってことばかりだと思います。仕事についてはほんとゼロスタートだな、と実感したので。だけど、答えに行き着くまでのやり方とか道順には、それぞれのクセがあるでしょ? 私も、自分の仕事のやり方のクセがあります。そういう基礎を学べたのが、新入社員の頃だったな、と思います。

最初の会社で、女性の先輩に教えてもらったことで、今も私の中で生きてることがいくつかあります。

1つは、朝のおいしいコーヒーの入れ方。出社してすぐにコーヒーをいれるんですが、朝、仕事を始める前に「おいしいコーヒーを一杯飲むところから」、その習慣は今も続いています。

もう1つは、新入社員はいつも先輩が御馳走してくれますよね。ある時、「私も払います!」と言った時、「新入社員でいられる時は短いんだから、ありがとうございます!って、おごられていなさい。そのかわり、あなたが先輩になったら、後輩にはゴチしてあげなさい」と言われました。いつまでもおごられてる(甘えてる)立場にいてはダメよ、ってことですね。

そういうことを教われたのが、新入社員の頃の思い出です。(*最近はもうずーっとおごりっぱなしかワリカンなんですけどォ!!笑)

今春、社会人になった皆さん、新しい環境でスタートをきる皆さん、頑張って! 何でも吸収してやろう!って貪欲にガツガツいっちゃってください。最大の特権「若さ!」をフルに発揮しなくちゃ!!ねっ。

そしてその先に、「自分だけの何か」が見えてくるといいですね。

ガンバレー!

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2013年4月 6日 (土)

本「楽園のカンヴァス」原田マハ。

Cimg5250今さらですが・・・原田マハ著「楽園のカンヴァス」を最近ようやく読み終わりました。

年末にたまたま見たテレビ番組「王様のブランチ」で、≪BOOKアワード  2012≫の発表をしていて、大賞に選ばれたのがこの作品でした。

普段なかなか読書をする時間が取れないので、小説を買う機会もめっきり減り、テレビで本の紹介をしていても、じゃあ買って読んでみよう!とまではいかないんですが、この時私が、「あ! 気になる」と思ったのは、物語のベースが現代美術史の中でも評価が微妙に分かれる(素人っぽいと言われた)アンリ・ルソーの作品「夢」をベースにしたミステリー作品ということで、表紙にもMOMA所蔵のその作品が使われていたから。

★アンリ・ルソー  | 1844-1910 |

ルソー作品が特別に好きなわけではありません。むしろ、この小説のことを知ってから、そういえばルソーの画集があったなぁ・・・なんて思い出して見てみた、ということが私にとっては意味があったかな。

私が持っているルソーの画集は、かつて集英社から発売された全21巻からなる「アートギャラリー現代世界の美術」の14巻。この画集、私が20代の前半に買い揃えたものです。社会人になって、お給料をもらうようになって、何かずっと取っておけるものを集めたいな、と当時考えたんだと思うんですが、毎月1冊づつ買い集めていったんですよね。

印象派から現代までの西欧を代表する作家のシリーズで、モネ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホ、ピカソなどを収録していて、中でも私が何度も見たのはクリムトとシャガールかな。シャガールは生でどうしても見たくなって、ニースにあるシャガール美術館まで行っちゃいましたから!(笑) なんて衝動的な!!

全集は2年弱で全巻揃い、次に講談社版の「現代美術」全18巻を揃え始めました。このシリーズはエッジィな20世紀の作家が多く収録されていて、ベン・シャーンから始まって、ワイエス、フンデルトワッサー、リキテンスタイン、ウォーホル、ジャスパージョーンズなど好きな作家ばかり。

今でも時々、こういう何かのきっかけで、画集を見ることがあって、集められてる作品は全く色あせることないことに、力づけられるし、一方で愕然ともするんですよね。何年経っても色あせないことの凄さ! いつ見ても新鮮な衝撃を与える作品。はぁ・・・途方もない(笑)。そして自分は何年経っても何も残せていない・・・はぁ・・・。

さて、話は戻って、小説「楽園のカンヴァス」。物語の中にルソーの作品名があがるたびに、画集をめくりながら、あれこれ想像しました。そういう楽しみ方ができたことが嬉しかったです。

映画によくある劇中劇じゃないですが、小説の中にキーとなる物語があって、その部分が私はイマイチしっくりこなかったんですよね。結局、絵の持つ、元のルソー作品の放つオーラがあるとして、小説の中のキーとなる物語が、そのオーラにまったくかなわないというか。

でもラストの展開と読後感はスッキリして良かったです。妙な疑問が残らなくて。読後感がすごく良かった。

ルソーの「夢」という作品から、小説を生み出す人がいるんだなぁ~って、衝動の向かうベクトルに感心しちゃいましたね。物語を1つ作っちゃうくらいのパワーを与えているのは、まぎれもなく元の絵、ですからね。

MOMAには3回行ったことがあったかな。あぁ、しばらくNYに行ってないなぁ。また行きたくなりました。

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2013年4月 5日 (金)

映画「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」

St19_cinema1_001現在公開中の作品「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」のレビューは2月に配布した【strobo】vol.19にクロスレビューを掲載しています。

クロスレビュー・・・1つの作品に対して、2人のライターがレビューを書いています。クロスレビューで掲載する作品は、話題作だったり、いろんな意見に分かれる作品だったり、発注したライターから届いたテキストを読んだ時に、ほぉ~私と感じ方が違うんだなぁと思った時は、私はこの作品をこんな風に感じた、と自ら書くようにしています。作品ごとにいろんな観方や、いろんな角度からの感じ方があって当たり前で、読んだ人がいろんなレビューの中から自分にフィットしたものを選べばいいと思います。

「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」は3月に公開してから順次GW過ぎにも全国各地で上映中。

【strobo】に掲載したテキストに加筆してアップします。

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■すーちゃん まいちゃん さわ子さん

実は私はこのテの女性の自分探し的な物語が苦手なんです。ええっ!? のっけからそんなぁ・・・(笑)。 

大きな事件が起こるでもなく、なんというのではない普通の生活を描いた作品を映画化する意味って?とか、ガッツリと互いに踏み込まず、心地良い部分をさら~とうわ水をすくうみたいに付き合ってる人間関係も、現代的と言えば実際そうなのだが、結局はそれぞれ自分のことで精一杯なんだな、と思ってしまう。でも実際は自分探し作品は次々世に送り出されてくるので、それってやっぱり求めている女性がたくさんいるんだな~と認めて、でもそれってどうしてなんだろう?と考えながら観ています。

今作は益田ミリ原作の漫画「すーちゃん」シリーズの実写化。柴咲コウ、真木よう子、寺島しのぶが共演を果たした。原作漫画を見てビックリ!!漫画に描かれている主人公は、柴咲コウ、真木よう子・・・そんな美しいタイプではまったくなく、実写化の美化にビックリ!(笑) 

でも、漫画を見たことで納得したこともありました。4コマ漫画を見ているみたいな雰囲気で、小さなエピソードを重ねるように描かれいる人間ドラマなんですね。

お互い日々の暮らしの中で傷ついたり、迷ったりしながらも、小さな幸せを糧にプラス思考で生きていこうとするすーちゃん(柴咲コウ)、まいちゃん(真木よう子)、さわ子さん(寺島しのぶ)の3人の女性たち。

誰もが何かを選びながら、同時に何かを選ばずに生きている。恋人、仕事、結婚・・・迷ったり悩んだりしながらも、最終的にはひとりで結論を出して進んでいく人も多いと思う。この部分では女性からの共感度は高いんじゃないかな。

私は途中までは、まいちゃんの言動や仕事ぶり、上司に毒づくところとかも共感して観ていたんだけど、途中から彼女の人生は予想外に大きく方向転換。仕事をやめて、結婚相談所に向かう、と。その気持ち、わからないでもない(笑)。仕事を頑張ってると、気持ちが休まらないというか、日々の戦いをやめて癒しや休める場所でゆっくりしたくなるというか。でも方向を変えたからといって、まいちゃんが昔から思い描いていたものが手に入ったのか?幸せか?といえばそう簡単でもなかったり。人生ってそうそううまくいかないよね~。

誰もがそうであるように、ないものねだりで他人の持ってるものが羨ましく見えるものだ。

そして私は、毎回「このテの作品は苦手で~」と言いながら、それでも積極的に観るようにしていて、観終わってからあーだこーだ考えたりするのが結構好きなんだな、と(笑)。

ところで、【strobo】vol.19では映画『脳男』も紹介していますが、どちらの作品にも出演している染谷将太は、昨年からずっと【strobo】がインタビューしたい若手俳優のひとりだ。

2012/106/キャスト:柴咲コウ、真木よう子、寺島しのぶ ほか/原作:益田ミリ『すーちゃん』シリーズ(幻冬社)/監督:御法川修/脚本:田中幸子/音楽:河野伸、カサリンチュ/製作:WOWOW、ポニーキャニオン、スールキートス、読売テレビ、NTTぷらら、ソニー・ミュージックエンタテインメント、キュー・テック、朝日新聞社、WOWOWFILMS/配給:スールキートス

 

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