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2013年9月 2日 (月)

映画「オン・ザ・ロード」。

【strobo】vol.21に掲載した映画『オン・ザ・ロード』の試写レビューを加筆アップします。

この作品、ビート文学を通過し、影響を受けた人には是非観て欲しい。そして私もまぎれもなくそのひとりなのだが。

ずい分前の話になるが、レディオヘッドのトム・ヨークのインタビューをしたとき、「オン・ザ・ロード」について話した。後でその時の会話を紹介しよう。

Photo

(C)Gregory Smith

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★オン・ザ・ロード★

ジャック・ケルアックの伝説的小説『路上/オン・ザ・ロード』が遂に完全映画化!

今まで何度も映画化の話が持ち上がり、都度消え…なかなか実現しなかった。その「路上」が、遂にウォルター・サレス監督によって映画作品になった! ウォルター・サレス監督と言えば、革命家チェ・ゲバラの若き日を描いた『モーターサイクル・ダイアリーズ』(2003)で脚光を浴びた。

この作品はビート・ジェネレーションに憧れ、ビート文学に傾倒した人には必見の青春ロードムービーであると同時に、ビートに触れてこなかった人たちにも何かしらの熱い想いを残すだろう! あれはなんだったのだろう…?みたいな残像を鮮やかに焼き付ける作品だ。

私もかつてビート文学に傾倒した。バロウズやギンズバーグ、ケルアックの作品にカルチャーショックを受け、ドキドキしながら読んだ。

「路上」はジャック・ケルアックが自身や友人たちをモデルに執筆した自伝的小説として1957年に発表された。ここから〈ビート・ジェネレーション〉という言葉が生まれ、60年代に開花するアメリカのカウンター・カルチャーの始まりを告げた。

映画はやはり路上、、、ストリートから始まる。父親の死に打ちのめされた若き作家サル・パラダイス(=ジャック・ケルアック)は、社会の常識やルールにとらわれない型破りな青年ディーン・モリアーティ(=ニール・キャサディ)と出会う。ディーンの美しい妻メリールウと3人で、アメリカ大陸を気ままに旅し、人々との出会いと別れを繰り返しながら、生きることの意味を問いかける。登場人物がほとんど実在の人物ということも、彼らからこぼれる言葉の1つ1つがリアルに響いてくる理由だ。

自由を求めてとか、燃えるようにとか、衝動のままにとか…若き日の輝いていた一瞬のことのようでありながら、実はそれが一生の感情の大部分を占ているんだ。

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2012/139分/フランス・ブラジル/製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ/監督:ウォルター・サレス/キャスト:ギャレット・ヘドランド、サム・ライリー、クリステン・スチュワート、エイミー・アダムス、トム・スターリッジほか/配給:ブロードメディア・スタジオ
●公開中
(C)Gregory Smith

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かつてロンドン、オックスフォード、日本で、レディオヘッドのインタビューをした。

何度かトム・ヨークに会い、インタビューをした中で、この時は取材が終わった直後に「今日のインタビューはいつものと違ってすごく良かったよ」と言ってくれた。いつもちょっとした空き時間に本を読んでるトムの姿を見ていたので、読んでる本について聞いてみた。

トム・ヨークから、チャールズ・ブコウスキーの「THE LAST NIGHT OF THE EARTH POEMS」(*日本語翻訳版は発売されていないかも)が好きだ、と答えが返ってきた。

トム >> ブコウスキーは日記のような雰囲気でものを書く人で、そんなに詩という感じでもないんだ。僕の好きなタイプだよ。そうだな…どことなくビート・ポエムのような感じかな。その日の出来事を書き綴っているところがとても好きなんだ。そうやってまた次のページをめくっていくんだけど、そこにはいろんなセンスが詰まっているんだ。彼の実生活もそんな感じだったらしいんだけど。

>>> ケルアックなども読みましたか?

トム >> ケルアックは読んだことがないんだ。『オン・ザ・ロード(路上)』はみんなが絶賛するだろ? 僕は誰もが褒めるような、そんなたぐいの本は読みたくないんだ。誰かも言ってたけど、あの本は書いたっていうよりも、タイプしたものって感じだよね。

トムの発言を聞きながら、えっ!?トム、『オン・ザ・ロード(路上)』読んでるんじゃないの?ホントは読んでるでしょ!?(笑)と思ったことを覚えている。

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コメント

この映画ちょっと気になってたんです!
私は実はビート文学は知らないのですが、ロードムービーが好きで…
レビューを読んでなんとなく『天国の口、終わりの楽園』と同じニオイを感じたので機会があれば見に行ってきます!
トムヨ、絶対すかしてますね(笑)

投稿: ちゃみ | 2013年9月 3日 (火) 02:23

> ちゃみさん

ロードムービー好きのちゃみさんの臭覚、間違ってないと思います~ww
俳優がいいですよ!注目してみて!

そしてトム・ヨーク。握手をした手が冷たかった記憶が・・・。

投稿: kiyori ♪ | 2013年9月 3日 (火) 02:33

突然の書き込みで失礼いたします。
以下、ジャック・ケルアックや「路上(オン・ザ・ロード)」に興味をお持ちの方に宣伝させていただいております。
ご不快でしたら、削除お願いいたします。

* * *

放浪の作家、ジャック・ケルアックの家に関するリポート本をリリースしました。

「ケルアックの暮らした家 創作の現場を博物館にしないということ」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00FV2QJRU/

*本作は電子書籍(Kindle 本)です。
お手持ちのパソコン、スマホ類に Kindle アプリ(無料)をインストールすることで、お読みいただけます。
端末を購入する必要はありません。
詳しくは Amazon のサポートページか、ウェブの検索結果をお目通しください。

【著者】
檀原照和(だんばら てるかず)
【価格】
350円
【紙の本と仮定しての長さ】
72ページ (推定) / 文字数=27,552字

【概要】
今夏映画が公開され、話題になった『路上(オン・ザ・ロード)』。その原作者ジャック・ケルアックの、語られなかった物語。

 1996年、ケルアックが『路上』を出版した頃住んでいたフロリダの家が発見された。 

 ケルアックが晩年をフロリダで過ごしたことはよく知られているが、じつは晩年のみならず、3度にわたりフロリダで暮らしている。
『路上』の最終稿を仕上げ、『ダルマ・バムズ』や『サトリ・イン・パリス』を書き下ろし、47歳の生涯を終えた土地、フロリダ。
『路上』の旅で一度も立ち寄らなかったフロリダに、ケルアックがこだわりつづけたのはなぜか。

 日本語圏で流通するケルアックの情報には片寄りが見られる。
 英語圏の資料であれば、その偉大な業績とともに、三番目の妻の親族であるサンパス家とケルアックの実子で二番目の妻の子であるジャネット(愛称ジャン)・ケルアックとの間で繰り広げられた血みどろの遺産相続争いにも大っぴらに触れるのが常だ。しかし日本語の世界では、もっぱら「ビートのヒーロー」としての輝かしい姿と酒に溺れた晩年の姿ばかり語られれてきた。
 
 本作で扱う話題も、遺産相続の話同様、日本語圏ではなぜか扱われてこなかった。「ケルアック・ハウス」が発見されてから15年以上経つ。しかし、どうしたことか、この家の存在は日本にはまったく紹介されていない。これが日本語による初めてのレポートである。
 
 この家は現在、文筆家が長逗留しながらじっくり作品を書き上げるための施設になっている。
 我が国には文筆家を支援する制度も施設もない。しかし日本でも、この「ケルアック・ハウス」のような仕組みはつくれるのではないだろうか。
 
 現地取材による、独占レポート。
 
 * * *
 
本書で紹介している 「ライターズ・イン・レジデンス(作家が長逗留しながら作品制作をする環境を支援する制度)」は、今後ブロガーや電書作家たちにとっても検討すべきテーマになるのではないでしょうか。
現に、海外では wikipedia 執筆者のための「ウィッキペディアン・イン・レジデンス」なるシステムがあるそうです。

ご興味がある方は、上記URLから立ち読み版をダウンロードして試し読みすることをお薦めいたします。
もちろんご購入してすぐさまお読みいただくことも可能です。
 
 以上、長々と失礼いたしました。

投稿: 檀原照和 | 2013年10月21日 (月) 10:47

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 最近知り合った50くらいのおじさんがかなりの話好きで、決して嫌な気はしないんだけれどズカズカとプライベートな所にも踏み込んでくるような距離の詰め方で、合計してもほんの ... [続きを読む]

受信: 2013年9月11日 (水) 13:58

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