「アーティストとファン」について思うこと。

2012年10月29日 (月)

INFINITEホントに凄い!

11月8日に「K★POPPER」VOL.2が発売しますが、今回のINFINITEのライブレポは、その次の号での掲載予定。なのでblogではライブの内容やセットリストや構成については触れませんが、私が「INFINITEホントに凄い!」と思ったことについて少しだけ。

あ、その前に! 6/30にテレ朝「SmaSTATION!!」の上半期流行ったものベスト20の8位のK-POPの解説というかコメントしてたの私なんですが(汗)、その中でINFINITEのMVがちょっとだけ流れましたが、実際はINFINITEについても熱いコメント収録してました(だがオンエアーされず・笑)。INFINITEの凄さは前からわかってたつもりなのに、今回改めてホント凄い!と驚かされました。

本日ライブ取材のために横浜アリーナに行ってきました。昨日は自分でチケット買って観に行きました。もし取材に入らなかったとしても、チケットを購入して、絶対観ておきたいライブだったから期待していましたが、期待をいい意味で大きく裏切る・・・期待を軽く超える素晴しいライブでした。

INFINITEに限ってのことじゃないけど、アーティストのライブを続けて観ながら、或はアーティストがリリースする楽曲を続けて聴きながら、アーティストがファッションなどヴィジュアル面を変化させたり、それまでと違う作家から楽曲を提供されたり、と「変化」を模索しながらもトライしている姿勢を、ファンだったら見守り続けることになりますよね。

実際「変化」って、外側だけを変えたって、そんなに伝わってくるモノ(音楽や言葉)が大きく変わるわけではないので、簡単そうで簡単じゃない。

今回INFINITEは劇的に変化した。変化というより進化した。

それは「日本語」という彼らにとっても難しいツールを、積極的に自分達のものにしようという努力が、劇的にオーディエンスとの距離を縮めたからだ。MCで日本語がすいすい出て来なかったり、トークの流れがつっかかりながらだったとしても、(通訳に頼らず)絶対自分達だけで、日本語だけを頑張って使ってコミュニケーションしよう!というINFINITEの姿勢に感動したファンも多かったと思う。

日本のK-POPファンは自分が応援するアーティストへの愛情やリスペクトが大きいから、アーティストに対してダダをこねたり、ほとんどしないですよね。アーティストのやりたいこと、やることを受け入れる、というか。私はそういう日本のファンが好きというか、ファンの人たちを可愛いなぁと思います。(*゚ー゚*) だからファンは、INFINITEが日本でライブを開催してくれることだけでも充分嬉しいはずで、でも今回彼らがものすごく努力して、MCで日本語頑張ったという話がメンバー全員から出るくらい頑張ってくれて、そしたらダイレクトに彼らの思いが聞けて、タイムラグなしに一緒に笑えて、ファンはもの凄く幸せな気持ちになったと思います。ホヤが最後の方で言ってたけど、もうファンは今の時点で、充分INFINITEのファンでいることを誇らしく思ってる、でしょ?

例えば・・・相手のことを思っていても、好きって言葉にしてくれなきゃわからないよ!ってこと、ありますよね(笑)。今回のINFINITEはそんな感じ、スキって態度で示してくれたって感じ。だから、ファンはすごく嬉しかったと思う。

PS.//個人的には今回はソンギュ。ソロの日本語詞、あれはハマりましたね~!ソンギュは「Because」も私大好きなんですけど、なんかソロキラ―ですよね!何を歌っても切なくなる独特のざらっとした感触の声質の魔法なのかなぁ。

*11/8発売の「K★POPPER」ではINFINITEのレポート4本掲載しています。①9/2 赤レンガ倉庫のリリイベ ②9/6 サイン会(*この取材はカメラマンを入れてるので、撮りおろしでの未発表画像満載) ③9/15福岡国際映画祭。④東京ドームで行われたK-DREAM ライブのカッコイイ写真とレポを1p、計8pでINFINITEをピックアップ! ③の福岡国際映画祭の記者会見レポは4000wくらいの熱~い内容でファン必読ですよー!

予約はアマゾンで始まってます~。⇒コチラ

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2011年6月12日 (日)

「アーティストとファン」について思うこと。(16)

好きなところを見つけることから始めよう。

いろんなアーティストのライブを観たり、いろんなアーティストの音源を聴いたり、いろんなアーティストの媒体露出を目にしたりしながら、最近特に思うこと。

悪い点や指摘したいこと批判したいことが1つある時、そのアーティストの良いところや他と違った個性など、誉めたいところをまず2つ見つけるようにしよう。そんな風に考えています。

嫌いなこと、イヤだなぁと感じること、シックリこない感覚は、好きなことを見つけるより比較的簡単、というか早くに気づくんですよね。大きく言ってみると、自分の人生でやりたいこと好きなことが見つからないという人、たくさんいますよね。でも、この仕事はやりたくない、これもなんか違う・・・みたいに、やりたくないことや気乗りしなことは結構すぐにわかる。

だから、「イヤだな」ととっさに感じたことに対しての防衛本能は素早く反応するけど、「好きかも」という思いに対して、積極的にエンジンがかかるのは少し遅かったり。

例えばこんなシーン。学校でも職場でも、誰かの企画書や提案に対して、文句はすぐに言えるけど、「じゃあ、あなたのアイデアは?」、「あなたの意見は?」、「あなたも企画出して!」とオリジナルな提案を求められると、それは簡単には出てこない。

以前こんなディスカッションをよくミュージシャン仲間としました。音楽評論家の中には楽器が何一つ弾けないという人、楽譜を読めない人も大勢います。(*私はと言えば、実家で母親がピアノ教室をやっているので、小さい頃からピアノが身近にありました。が、途中から体育会系になってしまいました・・・) アーティストが自分自身を削り落とすように生み出したアルバムをリリースしてドキドキしてる時、めちゃくちゃ酷評されたら? その評論家が元ミュージシャンで音楽知識があったとしても、「あんなヤツに俺達の音楽の何がわかるんだ、言われたくない!」と、シャッターを下ろしてしまうことは普通によくあることです。シャッターを下ろすというのは、その人の批評は受け付けない、ということです。 両者間に信頼やリスペクトがないと、お互いの思いや意図は伝わらないし、この人には伝わらなくてもいいや、と諦めてしまったり。

一方、仲が良くて信頼しあってる間柄だと、「感想を聞きたい。どんなことでも言っていいよ」なんて言ってくれるアーティストもいます。ライブの後にもCDをリリースした後にも「良かったね~!いいじゃん!」とノリで言っちゃう業界っぽい人もいっぱいいて、「どこが良かったですか?どの曲が好きですか?」とアーティストがもっと聞きたくて身を乗り出すと、「ごめん、まだジックリ聴いてないんだよね」なんて言われて「な~んだ」ってガックリしたり。私自身は率直に言うタイプだと自分では思うんだけど、どうなのかな。

音楽のことを熟知していないと音楽ライターは出来ないのか?というなら、答えはNOです。スポーツでも、どの世界でも同じ。スポーツライターが皆オリンピック経験者ってことはないし、音楽ライターがメジャーで活躍してた人というわけでもない。酷評されたレビューを読んで、「文句言うならオマエが曲作ってみろ」みたいな不毛な捨て台詞を言ってたミュージシャンの姿も結構見たなぁ(笑)。

伝わらない評論は、結局書いた人の自己満足で終わってしまうのかな。

私が発行している映画のフリーペーパー【strobo】では、毎号10~12本の映画レビューを掲載しています。事前にライターと試写会に行き、試写後に軽く感想を言い合ったりしますが、私がいつもライターの方達にお願いしているのは、「もし批判したいことがある場合は、必ず良かった点も見つけてから書いて欲しい」ってこと。

どうにもこうにも相性が悪い作品だって当然あります。観終わった後どんよりした雰囲気になって、あきらかにライターが困っている時、「今回の作品どう? レビュー書きにくい?」と聞きつつ、「良いところが1つも見つけれません。この作品嫌いです・・・」とライターがギブアップの時は、批判だけのテキストになるなら、いっそ掲載はしません。スキなところよりキライなところが上回る相手や作品は、それはきっと私たちとの相性が合わないのだろう、とスルーします。

でも、一緒に試写を観たライターはイマイチと言うけど、私はいいところ結構見つけられたよ!別角度から観ると、こんな発見も出来るんじゃない?という場合や、このイマイチな部分の原因をもっとちゃんと考えて説明した方がいいかもと思った作品については、私がレビューを書き、別角度からのレビューを同時に掲載します。

それがクロスレビュー。1つの映画を観て、2人のライターの異なる観方を並べて掲載。これ、意外に読者から人気なんですね。同じ作品を観たのに、気になった箇所が全くちがったり、好きなシーン、共感できないシーンが違ったりするからこそ、面白い。

たまにライターが、「いいところが全く見つかりません。批判しか書けない・・・」という時があっても、そのライターの感情は認めます。好き、嫌いは、説明されて納得するものでもないし、理屈でどうこうじゃなかったりするから。

音楽の好き嫌い、俳優の好き嫌い、ラーメンの好き嫌い・・・誰でもあるでしょ? 世の中全ての人が同じものを好きになるわけじゃない。だから、嫌いというネガティブな感情に対して否定はしません。だけど、私が編集長をやってるものに関しては、「批判はOK。でもその前に、良い点も探してみて」と必ず言います。良い点が1つも見つけられません~、という場合は、そのテキストは掲載はしません。

なぜか?

そのテキストは、相手に届かない批判になるから。まず、自分が批判される側に立った時を想像してみてください。自分のことを認めてくれている人や、良い点をちゃんと見ててくれて、リスペクトがあり、いいところはちゃんと誉めてくれる人、頑張ってることを応援してくれる人・・・そういう人が、「今回のここはちょっと・・・」とダメ出しや厳しい指摘をしてくれた時は、それを重く受け止めたり、真剣に耳を傾けるでしょ。もっと詳しく聞かせて!と今後のための反省材料にすることも。批判を受け入れられる、というのは、一般の私たちでもアーティストでも、なかなか難しいことですよね。まず最初の立ち位置が、自分のことをキライと言う人の言葉だったら、最初から相手の言葉は自分の中に入ってこないし、何を言われても聞く必要がない、とハネツケてしまう可能性が高い。

だからレビューを書く時、批判したいことがあっても、そもそもの「キライ」が先行してしまうなら、その文章は相手には届かないので、書く意味がないかな、と。意味がない、というのはちょっと言い過ぎか。相手の心に届いて欲しいと思って「指摘したいこと」を書こうとするなら、まずは相手の良いところをしっかり見てから、愛情とリスペクトを持ってダメ出しもする、というのが私の考え方です。そうすれば、相手にもちゃんと届くから。

初めてライブを観るアーティストや、初めて音源を聴くアーティストの時、初めて試写会で映画を観る時などは特にそう。このアーティスト(作品)の魅力ってどこだろう?特徴は? 他と絶対違ってるオリジナルな部分ってどこだろう?と、じっくり観察して、発見する楽しさ! 否定からじゃなく、フラットなところから、肯定するところから始めてみると、いろんなことがポジティブ視線で捕らえられると思います。

イヤだなってことは感覚的にすぐにわかるけど、好きなところはしっかり見ないと見落としてしまうことも多い。相手の良いところを見つける面白さに気づくともっと楽しくなりますよ。夏に向けて、音楽イベントも多数開催され、いろいろなアーティストに出会う機会があると思います。苦手意識を持ってるアーティストに対しても、フラットな気持ちから魅力探しをしてみてください。

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2011年3月16日 (水)

「アーティストとファン」について思うこと。(15)

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**カラオケについて追記しました。

東方神起のファンの方々から、彼らがリリースした新曲「これだけは分かってほしい(before U Go)」について、私の感想を聞きたい、というコメントやメールをいただきました。あまりにも真剣で、嬉しい反面、ちょっと戸惑いましたが、この曲を、背筋を伸ばして、ちゃんと聴いてみよう!と思いました。

映画の試写を観る時、いつもそうしているように、作品を観る前にプレス資料を読んだり、事前にあまり知識を入れ込まず、頭の中を空っぽにして、作品と向き合い、自分自身が感じたことを書こうと思います。

あくまでも1つのレビュー、1つの解釈、として、曲を楽しむ上での1つの見方、ぐらいに考えて気楽に読んでください。

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レビュー>> 

「これだけは分かってほしい(before U Go)」東方神起

「Why?(Keep Your Head Down)」のリパッケージ盤のリードソングとしての位置付けの新曲。

この難曲は、コンセプト・ソングとして、ダブル・ミーニング的な意味合いを持つのではないかと思いました。

ダブル・ミーニング(Double meaning)とは、1つの言葉に2つの意味合いを持たせることを表しますが、「ダブル・ミーニング的」と書いたのは、厳密に言うと、1つの言葉に2つの意味合いを持たせるのではなく、1つのモチーフ(楽曲の断片)、1つのテーマ、ひとりの男性を、「why?(Keep Your Head Down)」と「これだけは分かってほしい(before U Go)」の2曲で1つの作品の表裏(両局面)として描いたのではないかと仮定します。

韓国で活動再開した際にリリースしたアルバムについて、以前レビューを書いた時、楽曲のセレクトの際には、相当数の候補曲を持ち寄って、吟味して選ばれたからこそ、曲がバラエティに富んでいて、捨て曲なしの素晴らしい内容である、ということを書きました。彼らの所属事務所は自社で音源制作もしていて、レコーディングスタジオを持ち、世界中のクリエイターから楽曲を提供してもらい、常にプリプロ状態の曲がストックされている恵まれた環境下にあると思います。

そういう風に、いつでも楽曲作りが出来る製作チームの場があれば、楽曲を完成させるまでに、いろんなトライアルも出来るし、マーケティングを見て、次の曲のブラッシュアップがすぐにできる環境が整っていると思います。

曲作りの話になりますが、特にシングルやアルバムのリード曲などは、「この曲は、曲の頭の入り方はいいけど、サビが少し弱いね」とか「コード進行を活かして、メロは別なのも考えてよ」とか、「最後の部分マイナーで終わらないように・・・」とか、「サビ前にもう1つフックになるメロディ欲しいよね」など、最高の1曲を生み出すために、楽曲制作の現場でクリエイターとディレクターは曲をとことん煮詰めていきます。東方神起の楽曲を聴く限り、妥協など一切せずに、相当練りこんでいると思います。

「これだけは分かってほしい(before U Go)」のサビの部分(歌詞の♪これだけは分かってほしい~と歌ってる部分)と、「Why?(Keep Your Head Down)」のwhy?の後のメロは、極端に言えばまあ同じというか、一緒に重ねて歌っても違和感なくハマります。

だから、この両方の曲は、この部分から生まれて、ここを生かすために全体を構築していったのかな、と思ったのです。作家が同じだったら確信を持てるんですが、違ったとしても、このモチーフを活かして別な作品に作り分けたのではないかな、と。「Why?(Keep Your Head Down)」のサビ、♪(why?)愛した方が罪か~のモチーフ(*歌詞は関係ないです)から、全体をビート重視に落とし込み、一方「これだけは分かってほしい(before U Go)」は、♪これだけは分かってほしい~のモチーフ(*歌詞は関係ないです)から、R&B調に展開させて、1つのモチーフとしてのサビを、2つの解釈で作ったのではないかな?・・・・と、大胆予想を展開してみました(笑)。

最初に、ダブル・ミーニング的な意味合いでは?と仮定した「1つのテーマ」、「ひとりの男性」について------

共通するテーマは「別れ」「失恋」です。一方では、激しく「なぜオレの元を去った?」と相手を責めるように歌い、もう一方では「君の事を愛していたことだけは知っていてくれ」と見守る決心をして切なく歌う。かなりへヴィな恋愛の、両極端な愛情表現ではあるけれど、ひとりの人間の中に混在する感情だと思います。ひとりの男性の中の強がりと弱さ。

大きな別れを経験した男性をテーマの中心に置いて、楽曲のモチーフになる部分から2つの両極面の感情を描いて、2曲に仕上げたコンセプト・ソングではないかな。この2曲の捕らえる大きな世界観は一緒で、楽曲のスケールの大きさから、オーディエンスも広がりを見せているのでしょう。

というワケで、「Why?(Keep Your Head Down)」と同時期にはおおよそ完成していた曲なのではないかな、と思うのです。

ところで、韓国の音楽番組を見ていると、新曲をリリースしてからの活動展開のパターンがなんとなくわかってきます。アルバムの中から最大にキャッチーなリード曲で音楽番組に登場し、少し経過すると、その楽曲のリミックス・バージョンでのステージング。その後、後続曲。

そこに当てはめた時、今回の東方神起のリパッケージ盤の後続曲(日本だったら第2弾シングル)を予想すると、メロディアスなバラード系か、明るくアッパーな楽曲でくるか? さて、どっちかな、と思いながらも、多分、歌い上げ系バラード曲でくるだろう、とファンも大方予想していたと思います。

ここで、大胆にも予想を覆して、アッパーなダンス曲できたら、それはそれで驚きと喜びをもってファンに迎えられたでしょう。

じゃあファンの想像した通りだったか?と言えば、これもノーで、メロー(mellow)なR&Bできた!この裏切りは上方修正みたいな喜びですよね。なるほど、そっちか!良かった!ベタなラブバラードじゃなくて!そして意外にも2人の声が似ていることもわかりました。

それにしても難曲です。東方神起が、これから先長く音楽活動を続けていく上で、足場を固めるといったら大袈裟かもしれませんが、既に数ある韓国のボーイズグループと同じフィールドの先頭とかトップを目指すのではなく、「世界照準を見据えた東方神起の在り方」を、探りながら、でも自信を持って、これが今の僕らですけど、どうですか?と問いかけてきているように感じます。

この楽曲で、ボーカル・デュオと認められること、さらに、アイドルとして一過性の人気で終わらすのではなく、その先へ、長く歌っていけるアーティストになることを目指していることも感じとれました。

今まで開けてこなかった引き出し(アーティストとしての可能性)を、2人で1つ1つ慎重に、かつ大胆に、開けていこうとしている姿勢が伝わってきます。

何も文句はないです。

何も文句はないけど(・・・けど?笑)、

「why?(Keep Your Head Down)」~「マキシマム」~「これだけは分かってほしい(before U Go)」とつづく彼らの流れは、切なく、時に険しい表情が多いと思うので、今回のメローな楽曲を通り過ぎたら、この物語の主人公の男性の笑顔が見れるような楽曲を、期待して待っています。

今年になって、2人で活動を再開させた東方神起は、誰へというワケではないまでも、自分達のファン、そして一般オーディエンスを「納得させる」ことが、自分達自身の闘いでもあったと思います。いくら自分達が全力を尽くしていても、結果(数字)が全く付いてこなかったら、費やした努力にさえ納得できなかったかもしれません。アーティストとしてストイックに上を目指していくとは、そういうことです。 まずファンが認めてくれる、その先に今までファンじゃなかった人が認めてくれる、そうして結果が付いて来てこそ最後に自分が納得出来る、という、どんどん自分にも厳しくなっていく険しい道なんです。

「why?(Keep Your Head Down)」の大ヒット良かったですね! 彼ら自身が、これで良かったんだ、自分達の進んでる道は間違ってないんだ、と自信を持てたと思います。

が、あえて言おう!彼らのこれからを叱咤激励して。

「これだけは分かってほしい(before U Go)」・・・渋すぎじゃないか?(笑) あまり足早にオトナに(というか、本格派に)成りすぎないで欲しい、という思いもあります。彼らを取り巻くさまざまな現状を考えた時、常にピンと張りつめていないと乗り切れないのかもしれませんが、大丈夫ですよ!今の2人のこんな感じで、自分達のテンポで。

今の速さで進化して、このテクニック曲でこられたら、カラオケで歌える人は少ないでしょう。チャンミンの真似をしてカラオケで熱唱する男子が増えて(? *韓国のカラオケ事情は知らないけれど)、それを聴かされる人たちが苦笑いする絵が浮かびます。

カラオケ。

これがまた、あなどれないマーケティングの指標なんですよ。
明らかに歌えない、とわかる歌は歌わないでしょ。歌ってみたい、歌えたらカッコいいな、歌えるんじゃないか?そんな気持ちでトライする人がいるスレスレのラインが分岐点で、歌ったら「上手い!」って女子に誉められた!とかで、ますます頑張って練習したりする涙ぐましい男子たちいるんですが(笑)

明らかに歌えない歌にはトライしない、歌ったらbooingだったら次から歌わない、ですよね。

絶対無理という側に振り切れちゃったらヒットしないんですよ。

歌えるんじゃないか?と思う男子(ポジティブな勘違い・笑)がいて、それを聴いて「まあまあいいんじゃない?(チャンミンの足元にもおよばないけど)」とヨイショしてあげる女子がいて、「よし、もっと練習して上手くなるぞ!」という単純な男子がいて(笑)・・・こういう連鎖がカラオケ市場のヒットにつながるのです。

そうじゃないと、聴くだけの音楽になってしまうでしょ。あ、でもカラオケに行って歌わなくてもいいんですよ。我々一般人が歌えるか歌えないかのラインって、楽曲制作の上でも、かなり大きな分岐点なんです。ちょっと難しそうだ・・・だけどトライしてみたい!というのがギリギリのいいライン。

そういう観点からいうと、「これだけは分かってほしい」はギリギリのラインを攻めてきてるぞ、と。これはもう、東方神起に、「僕らと歌えますか?」という挑戦状をもらったと思って(笑)、ナチュラル・フェイクできるくらいに自分のものにしましょう!

それから、MVについて。

スゴイ完成度ですね。まるで映画です。多分このMV1本の製作費で、邦画のミニシアター系作品、軽く1本撮れちゃうでしょうね。MVの作り方にもいろいろあって、ストレートに演奏やライブシーンをメインにしたもの、サイドストーリーを折りこんだもの、映像監督が独自フィルターで解釈してアザーストーリーを作るもの。本人たちの手を完全に離れて、アニメや俳優を使った短編映画のように作品として別歩きするもの・・・など。

今回は本人たち出演によるアザーストーリーの映画仕立て、ですから、見ごたえありますよね。繰り返し見たくなったしまう時点で、映像パワーとしても秀逸です。

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>>東方神起をテーマにした過去記事

★「アーティストとファン」について思うこと。(6)

★「アーティストとファン」について思うこと。(7)

★「アーティストとファン」について思うこと。(9)東方神起におけるブランディング考察。

★「アーティストとファン」について思うこと。(9)-②

★番外編:東方神起に女子が好きなラーメン店を教えてあげるべきか・・・。

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2011年3月 5日 (土)

「アーティストとファン」について思うこと。(14)

プロフェッショナルとチャートについて。

普段なにげなく「プロ意識が足りない」という表現を使っていますが、プロってどういうことなんでしょう?ということについての私見。

NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組(毎週月曜日22時~)には、毎回あらゆるジャンルのプロフェッショナルな仕事人が登場します。番組の最後に「あなたにとってプロとは?」という質問が投げかけられ、その日のゲストが自分の考えるプロとは、を一言で答えるんです。 

どの出演者の言葉にも、なるほどなぁ~と思わされるのだけど、私が今まで見てきた中で強烈にシンパシーを感じたのは「次の依頼が来るってことです」と答えた本の装丁家の言葉です。仕事のエリアが遠からず・・・的な感じだったから、余計そう思ったのかもしれないし、周囲で「仕事がない」と言って、転職したり、結婚したり、田舎に帰ったり、親の跡を継いだりする人もいる中、このザックリとエンタメ業界で生き残って仕事を続けていくことの厳しさを、身を持って感じていたので、「次の依頼がくること」という言葉に、その通り!と思いました。

1つの仕事が次の仕事につながって、明日の仕事があること。その積み重ねの中で、仕事が絶えないこと。少しでも手を抜いたような仕事をしてしまうと、次に声がかからない。

仕事をしているとよく聞く会話なんですが、「今回の仕事、去年は別の方にお願いしていたんですけど、なんかイマイチだったので、今年は違う人にお願いしようと思うんですよね~」みたいな話。チェンジ!ですよ。ダメなものは交代、です。日常茶飯事ですよね。もっといい相手がいたら、いつでもチェンジOKだ、というような考え方にも、不況と言われ始めてからは今さら誰も驚きません。特に近年はコストダウンなど、いろいろ見直しが入る現場が多い中、続けて依頼を受けることは本当に大変なことで、仕事における信頼が絶大でなければ関係は維持できません。

だから「次の依頼があること」ということは、世の中にさらされて、そこで競争して選ばれることでもあって、厳しい今の現実でもあります。そして、次の仕事が成立していくことは、イコール、「依頼された仕事で食べていける」、ということを意味しているのです。

さて、「考え方はいろいろある」と前置きした上で私の意見を述べますが、つまりは、プロであるかどうかは、世間が、周囲が認めることである、と思います。

ここで、明らかに反対の見方もあります。「自分がプロだと思えばプロだ」という考え。この考え方を否定はしません。が、私の考えるプロはそれとは違います。「違います」、と書きながら、いや、違います、と断定するのもまた違うんだよな、とハッキリしない自分もどこかにいます。それくらい、プロとアマチュアの定義って、時代とともにますますボーダレス傾向になっているんじゃないかな。

では、「音楽」。バンドを続けながらバイトで生活している。ファンもいるけど、音楽だけじゃ食べてけない・・・これはアマチュア。メジャーとインディーズの分類は、流通の問題なので、今はもう関係ないとして、インディーズでも音源が発表出来て、オリジナル音源を自主ルートで販売出来て、音楽で食べていける人は、アマチュアではないと思います。音楽を発信する方法もたくさんあり、受け手の趣味も多様化する中で、ミニマムなコミュニティーがたくさん誕生し、それぞれの小さな世界に、それぞれのスターがいたりする。

でも、「プロ意識」という言葉が意味する「プロ」は、またちょっと違ったところにあるような気がするんですよね。

例えば、自分のやりたいことしかやりたくない、という人。自分で作詞作曲して、製作費も全部自分で出してCDを作って、音源はi-TUNEとかで配信して、それらの収益で生活していける人。さっき私が定義した「プロとは?」によれば、この人はプロ、ですよね。スタンスと、その結果、そのアーティストの楽曲にお金を払って買ってくれるオーディエンスがいることで食べていけるならプロです。

だけど、そういう、わかる人だけがわかればいい、みたいな世界の話じゃなくて、確実に自分のファンだけを対象にしたイベントなどのクローズドな話じゃなくて、もっと積極的にメジャーフィールドで勝負しようとしている人、世間の目にさらされて、そこで評価を得ようとしている人が、プロの中でも特に私のリスペクトするスタンスです。

例えば音楽チャート。1位を獲得したとか出来なかったとか、そういうことで一喜一憂しているアーティストや関係者はたくさんいます。かつて、そういうのが馬鹿馬鹿しく感じてた時期もあります。一般音楽ファンは、さほどチャートの動向なんて気にしていないのに、って。

でも、近年、ちょっと別の角度から見ることができるようになったのか、考え方が変化してきました。

私は過去に約50冊くらい本を出版しています。書店に行けば買える本、いわばメジャーフィールド。でも、全国の売上げランキングに入ったことなんて、数回しかありません。それはアーティスト本だったので、そのアーティストが人気があったからです。一度、出身県(長野県)の出版社から、卒業した高校をテーマにエッセイを出版して、それが県内の売上げランク1位になったことがありますが、ローカルな話(笑)。

本を出版する際、この本が全国チャートの上位になりますように!なんて、自分の想像できる範囲の感覚じゃないので、自分の中のリアルじゃないんです。でも、本を出版して書店に本が並ぶ、というところまでは自分の中では普通のリアルです。本を出版した経験のない人から見たら、出版でさえリアルに考えられませんよね。そういうものです。その場所に行って、初めて、その先の景色が見えるから。

この1年間に4冊本を出したけど、全国の売上げランキングとか、王様のブランチで本を紹介されるとか、全く想像出来ないことです。だからこそ、わかってきたんです。うっすら見えてきたというか、感覚として理解出来る雰囲気・・・くらいまでにはなってきたからかもしれません。もう、本を出版するところまでは当たり前だ、その本が売れるかどうかだ、と、見てるずっと先の方に、次の目標が見えてきたからかもしれません。

本でも、音楽でも、ゲームでも、ランキングを争えるようなフィールドで毎回勝負できる人たちにとっては、1位か2位かでそりゃあ一喜一憂するだろうな、と。クローズドで、自分の見える範囲のファンや仲間を相手にしてたら、チャートを制することは出来ません。

世の中に自分の作品をさらして、評価を待ち、認められてこその1位。

とかくクリエイティブな仕事をしている人は、自分のセンスを信じて好きなコトをやって、それをわかってくれる人だけが支持してくれればそれでいい、という考え方の人が多いのですが、クリエイティブな作業をやりながら、それを世の中に投げかけて、認められようと努力すること----それって、すさまじいプライドだな、と理解できるようになったきたこの頃です。自分の才能やセンスを認めてくれるかどうかもわからない一般の人たちに、「これが私の作品です、どうですか?」って問いかけることで、新しい支持者に出会うこともできる反面、辛らつな批評も受け止めなければならないからです。ランキング上位を争うフィールドで自己表現をする勇気は、まだまだ私にはありません。

だからこそ、プロの中のスタンスとして、チャートにもこだわりを持つ、ということは、相当な自信とプライドがあってこそだし、支持者のみのクローズドではなく、より広く認められようと努力するストイックな姿勢にリスペクトせざるを得ません。

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2011年2月26日 (土)

「アーティストとファン」について思うこと。(13)

音楽だけの人生じゃないでしょ?

この世の中に、音楽がなかったら、つまらないし、淋しい。どんなに文明が進んでも、或いはどんなに無駄なものが切り捨てられていっても、「音楽」は在り続けて欲しい。

だけど、私たちの生活は、音楽だけの毎日じゃないでしょ。どんなに音楽が大好きでも、音楽以外のこともいっぱいあるでしょ。

ファッションだって気になるし、おいしいものも食べたい、映画だった見るし、ヘアスタイルやメイクもなに気に変化してたり。テレビも見るし、友達とメールしたり、ケータイ買い換えようかなとか考えたり。ひとり暮らししている人は、毎月の家賃や、更新が近づくと引越しもお金かかるよね。財テクにも興味があるし、習い事もしたい。語学とか身につけたいなと思ったり、料理のレパートリーが増えたらいいなとレシピ本を買ったり。彼氏のことを友達に愚痴ってみたり、次の連休で海外旅行に行きたいなぁ、じゃあ、お金貯めないと!・・・・・・・・ホント、時間がいくらあっても足りない。  

つまりはそういうこと。大好きな音楽があって、大好きなアーティストがいても、生きてく上で、それだけじゃない。他にもたくさん考えなくちゃいけないことがある。

以前、UKのバンドのインタビューをやっていた時、ブラーのボーカル、デーモン・アルバーンに言われたことが、すごく印象に残っています。ブラーのインタビューのためにロンドンに行った時、撮影+インタビューも無事終わって、ホテルのラウンジで雑談していた時、「一杯おごるよ」と言われて、デーモンのゴチでビールを飲んでる時、彼は日本の取材について、こんなことを言ってました。

(以下、ザックリ意訳)

「日本で音楽雑誌の取材を受けると、いつもインタビュアーの人たちが音楽の話しかしないんだよね。みんな熱心に音楽のことを質問してきて、『この詞のこの部分は、こういう気持ちから書いたのか?』とか、ホント細かいところまで聞いてくるんだよね。で、インタビューが終わって、雑談になってもまた、『ところでデーモン、○△でやったライブの時・・・』って、ずっと音楽の話しかしないんだよ!僕は音楽以外にもいろんなことに興味を持っているんだけどね」

はい、よくわかります。デーモンがこういうことを話してくれたのは、私との雑談(インタビューの録音を止めてから)で、いつも音楽以外の話で盛り上がっていたからだと思います。例えば、彼の履いてたレアスニーカーに気づいて、「デーモン、それって、《アディダス/スタンスミス》の旧西ドイツモデルじゃない!?」って私が驚いた時、「そうなんだよ!!!」ってすごく嬉しそうで、そこから、テニスブランドならどこが好きとか、ファッショントークで盛り上がったんです。その頃私は、今は廃刊してしまったけど、メンズのファッション誌「Boon」と「asayan」のライター兼スニーカーのスタイリングも担当してて、レアスニーカーとか、限定復刻とか、デッドストックとかについて毎月取材してたので詳しくて(笑)、デーモンのファッションと近いラインの情報も持っていたので、おしゃれトークに花咲いたんですね。

自分がこだわってセレクトしているウエアやスニーカーや時計などのファッションアイテムについて、誰かに気づいてもらえると嬉しかったりしますよね!ちょうど、そんな感じ。デーモンは、サッカーも大好きだし、日本の歌舞伎や相撲などの伝統文化にも興味があったりで、好奇心旺盛なアーティストだったので、その後の来日の際、メンバーとJリーグ観戦に誘われて、一緒に行くことになったりしたんだけど、いつも、音楽以外の話をしたがっていました。

また、レディオヘッドのトム・ヨークも、取材時間内の音楽の話が終わってからの、普通の会話で親しくなっていきました。

(以下、「NO1」(オリコン)の記事から抜粋)

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オックスフォードでレディオヘッドのライブを見た日、予定されていた私のインタビューは、他誌のインタビューの時間の都合で、結局できなかった。取材のためのホテルのラウンジでトムに「君のインタビューは?」と聞かれ、「時間がなくて、今日は残念だけどできないの」と答えると、「そうか、ごめんね」と言って手を差し出してきた。

握手をすると、彼の手はヒンヤリと冷たかった。

「手の冷たい人って、心が温かいって言うんですよ」、「本当に?」 トムに聞き返されたので、少し自信がなくなって、これってひょっとして日本だけの言い伝えなのかな、と心の中でアセリながら、「日本ではそう言うんだけど」と答える。

トムは「そういえばさっき、冷たいオレンジジュースを飲んだから、グラスが冷えてたからかも」なんて、ちょっとおどけた感じで言いながら、私と握手した方の手のひらをジッと見て、それから少しはにかんだようにテレ笑いしながら首を傾げた。

2ヶ月半が経ち、日本でトムのインタビューが出来ることになった。スタジオに現れたトムに、「やっとインタビュー出来る!」と声をかけると、「よし、やろう!」と気合の入った返事が返ってきた。

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この時は、撮影の合間に、トムが今読んでる本についてや、弟のことについて話した。本はヘルマン・ヘッセ、ブコウスキーを読んでいて、やはりビート文学を通過しているんだなぁ、と思い「ケルアックの『路上』は?」と聞くと、「実はケルアックは読んでないんだ。『路上』はみんなが絶賛するだろ?誰もが誉めるから読みたくないんだ(笑)」。そんな風に言いながら、その後、話していると、『路上』について評論するので、「えっ!ホントは読んだんじゃないの~?(笑)」なんて突っ込んだり。

「新譜をリリースして、たくさんの雑誌の取材を受けると思うけど、この雑誌に評価されて嬉しいとかってある?」と聞いたら、「雑誌はみんな同じだよ。でも、ジャーナリストに1人いるよ。ニック・ケント。彼が良いアルバム・レビューを書いてくれて、嬉しかったね」

アーティストで、自分のアルバムのレビューを読む人読まない人、気にする人気にしない人、もちろんさまざまだけど、この人の評価が嬉しい、って、その人がいない場所で名前が上がるなんて、なんて羨ましいんでしょう!と思うと同時に、そういう素の話をして貰えて嬉しい気持ちと、自分の書くレビューが、世界のどこにいても、アーティストの目にとまって、「嬉しかった」なんて言ってもらえるような、信頼される文章を書けるライターになりたい、と思いました。
それには、音楽だけじゃなくて、本も読んで、映画も観て、ファッションもラーメンも(?)、興味の幅を広げて、引き出しをたくさん持っていれば、もっと相手との会話の接点はより多くなるんじゃないのかな。
有名なアーティストだって、音楽のことだけを考えて生活しているわけじゃなくて、いろんなことに興味を持ってる。
そしてファンだってそうですよね。まず自分の足でちゃんと立って、その上で、大好きなアーティストを応援する。ちゃんと自分のライフスタイルがあって、やりたいことや興味のあること、そして仕事や学業などやるべきこともしっかりやって、そして共通の最高の楽しみとして、お互いが一番好きな音楽で感動を分かち合えるような信頼関係を築きたい、とアーティストも思っている。
アーティストの声(言葉)にもっと耳を傾けるためにも、音楽だけじゃない、自分の生き方(生活)をちゃんと追求していないと、大事な声も聞き逃してしまうかもしれません。

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2011年2月14日 (月)

「アーティストとファン」について思うこと。(12)

インタビュー論

*オマケの話、追記。

振り返ってみれば、日本のミュージシャン、俳優、UKバンド、プロスノーボーダー、クラブDJ、モデル・・・たくさんのクリエイター達のインタビューをしてきた。バンドブームの頃に音楽ライターをスタートさせて(*レコード会社の社員と並行してやっていた)、それ以降、会って、インタビューしたアーティスト数は1500人とか、多分それ以上は軽くいってるんじゃないかな。ちゃんと数えたことはないけど、バンドブームの頃は1日2~3人のインタビューなんてスケジュールもザラだった。

インタビューというのは経験すれば経験するほど面白いもので、自分の中で何度か転換期があった。他の誰にも語ってくれないようなことをアーティストが語ってくれた時の高揚感や、どうしたって分かり合えずに平行線みたいな感じでタイムオーバーのこともあった。自分のインタビューに納得がいかず、帰り道、泣きながら六本木界隈で立てなくなったこともあった。

発売された雑誌を見たミュージシャンから「あの記事、良かったね」と感想を言ってもらえたり、「次回もインタビューしてほしい」と言われたり、「本を出すから書いてほしい」と指名されることは、最高の喜び。

Text

インタビュー原稿が真っ赤にチェックされて戻ってきた時、そこにインタビューで答えていないような内容まで追加されてきた時には、「だったら最初からインタビューなんて受けずに、自分の言いたいことだけ書いて提出すればいいのに!」とムカついたり・・・(笑)。(*画像は自戒のためにも写メ保存した、真っ赤になって戻ってきたテキスト)

おもしろエピソードなんて、そりゃあもう山ほどあります。半分以上が書けないような話です。時間が経っても、やっぱり書けないコトばかりです。でも、紹介できるエピソードもたくさんあるので、思い出しながら書いてみようと思います。

私、過去にあまり執着しないタイプなので、放っておくと、素敵なエピソードさえも忘れそうになってたり。自分の脳内ハードディスクの容量がいっぱいで、古い記憶から自動削除されてるみたいです!(笑)

そして最近はまた、自分の中のインタビュー哲学的な悟りの中で、何度目かの転機を抜けて、また新しい感覚でインタビューをしています。

ライフワークの【strobo】は、映画館で配布しているフリーペーパーで、毎号3~4人の俳優のインタビューを掲載しています。インタビューする上で、絶対ゆずりたくない自分の作ったルールがあって、そこだけはこだわっていこう!と思ってます。【strobo】を続けるうちに、アーティストや事務所の方、配給会社やPR会社の方たちに、少しずつ、私がこだわってる部分が理解してもらえて、ものすごく賛同してくださる方もたくさんいて、それこそが【strobo】の特徴になってきたと思います。そして現在、3月1日号の入稿直前!

今回は、インタビューについての私の考え方、それを読む側のファンの立場、アーティストに言われたことなどを書いてみようと思います。

ファンが読みたくなるインタビューが出来ているか? アーティストが、またあの人のインタビューを受けたいと思ったか? そして私自身が、この人のインタビューをやりたい、もっと聞きたいことがある!と興味が尽きないか。----その全てが重なったら、いいインタビュー記事、ってことだと思います。2番目に書いた、アーティストが~という点ですが、「インタビュアーなんて誰でも同じ、誰でもいい」とアーティストが思うようなインタビューはしたくない、と思っています。記名原稿ということへのこだわり、自信と誇りを持ちたいんです。

ところで、インタビュアーになるには? 資格なんていりません。だから、誰だってなろうと思えばなれるんですよ! そう、だからインタビューだからって大袈裟に構えず、人と人が面と向かって会話する場、と考えれば、日頃から誰だってやってることでしょ? 友達と、恋人と、家族と、日常の中で質問したり、答えたり、会話しているでしょ。究極はそこかな、と。自然な会話。でも親しい友達だからこそ、話せること。そういうインタビューが理想です。

どうやら長い話になりそうですね。

では、現在進行形の【strobo】の、こだわっている部分について、から。

【strobo】はフリーペーパーなんですが、撮影、デザイン、インタビュー、そして【strobo】に出てくれる俳優・・・これらに、ものすごくこだわっています。そして映画のレビューにも。・・・と言っても、そんなにスゴイことじゃないんですよ。普通の感覚だけど、みんなが面倒だなと思うことを、面倒がらずにやってるだけで。

いろんな雑誌に新作映画紹介のコーナーって大抵ありますよね。情報誌やWEB映画サイトもたくさんあります。そこに掲載されているレビューのうち、実際ライターが試写を観て原稿を書いているものって、半分もないくらいなんじゃないかなと思います。プレス資料からの抜粋で、ポイントをまとめる短い紹介記事だったら、わざわざ試写に足を運ばなくても充分書けるから。でも、それって、レビューじゃないよね。リライトでしょ。

テレビで映画のCMを観た時、有名な映画評論家が「これは絶対観るべき!」みたいなキメのセリフを言ってるCMよりも、映画を観たばかりの一般客が「感動しましたぁ!」って言ってる方が、そうなんだぁ、と思えたりしますよね。それがもっと身近になって、ランチしながら友達が「日曜日に△△って映画観たんだけどさぁ、すっごい面白かったよ!」って言葉の方が信じられる。観てみたいな、と思える。有名な評論家が上から言うより、親しい友達の言葉の方が、ずっと説得力がある。・・・以前からそんなことを思っていました。

だから、【strobo】では、映画評論家や映画ライターがレビューを書いていません。自分の言葉で話してくれる会話が面白い人に声を書けて、試写に誘って、テキストを書いてもらってます。そのレビューも、資料を抜粋したような平均的なことじゃなく、映画を観たその人自身がどう思ったか? 「自分に引きつけて書いて欲しい、私がどう思ったか、と書いて欲しい」と、リクエストしています。例えば映画「ランナウェイズ」のレビューだったら、ランナウェイズが大好きな、バンドやってる女性ボーカルのsanaさんに声をかけました。和製ジョーン・ジェットを目指している彼女の書く文章は、女性でバンドをやってるからこそ書ける内容。

大切にしていることは、友達同士で映画を観た後、あそこの場面がどうした、とか、エンディングが納得いかない、とか、おしゃべりする感覚。

そしてピックアップする作品はハリウッドの大作よりもミニシアター系のいい作品をセレクト。大作は、いろんなところで目にすると思うから、それ以外の作品で、多くの人に知って欲しい作品をセレクトしています。

なんとなく【strobo】が好きな作品傾向ってのがあって、映画のPR会社の方から「今回の作品はstroboさんっぽい作品なんですよ!ぜひ!!」みたいに、誘われると嬉しいですね。

インタビューは・・・これが最大のこだわってる部分なんですが、「独占取材」であること。こう書くと、え?普通は独占取材じゃないの?と驚く方も多いと思います。はい、そうなんですよ。先日ある俳優の取材をした時、他誌のライターさんが「単独のインタビューなんて、ほとんどやったことないです」と言ってたけど、実際、単独スケジュールって、なかなか貰えないんですよ。

映画のPRのために、宣伝を仕切るPR会社が出演者から時間がもらえるのが、1日とか2日くらいだったとして、その中で、あらゆる取材を効率良くブッキングしなくてはいけません。特に来日俳優みたいにビッグネームだったら、テレビ媒体から優先的に時間を確保していくので、紙媒体は合同インタビューなんて当たりまえ。WEB媒体は紙媒体よりも時間がもらえない。だから、合同インタビューが当たり前になってきているんですよね。

でも、他誌と同じインタビュー内容が掲載されるんだったら、【strobo】で無理してやる必要ないな、と私は思ってしまうので、撮影もインタビューも単独スケジュールで貰えなかったら、仕方ない、とパスすることに。この場合、結構葛藤もあります。何度もありました。人気俳優の時間が4~5社合同インタビューだったら出ますよ、と誘われた時など特に。合同でもいいからインタビューに参加しておこうかな・・・という葛藤。この質問は私にしか聞けないだろう?というような質問を投げかけて、キャッチーな返答があったとしても、合同インタビューだと、どの雑誌にもその発言が掲載されてしまう。誰がやってもいいインタビューなら、しなくてもいい、と思っているので、たとえ5分でも10分でも、1対1でインタビューしたい、ということにこだわっています。

そして撮影。撮影には情熱をかけています!(笑) ファンが見た時、思わず切り取って保存したくなるような写真が撮りたい!そういう演出がしたい!こんな構図でページ構成したい!など、ヴィジュアルへの探求心は突きません。事前にカメラマンと作戦会議をするところから、楽しい!いつも「ファンはどういう写真が見たいだろうか? どういう写真を保存版、と思うだろうか?」ということを考えています。

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そういえばグラミー賞でB'zの松本さんの受賞がニュースになっていましたが、かつて、専門学校の特別講師に呼ばれて音楽ライターの仕事について話した時、生徒からの質問は「○△さんに会ったことありますか?どういう人でしたか?」という質問ばかりでした。音楽ライターになれば、好きなミュージシャンに会える!というのが志望動機の子が多かったみたい。でも、これは以前にも書きましたが、仕事の現場で「ファン」は線引きされちゃいますからね。熱狂的すぎてもアーティストに敬遠されちゃったり、ね。専門学校の生徒に「B’zのインタビューしたことありますか?」とか「Smapに会ったことありますか?」と質問されました。YES。今日、ニュースを見ながら、そういえばずっと前に1回だけ、B'zのインタビューもしたことあったなぁ・・・なんて思い出しました。あ、Smapもあります。

一番多く、何度もインタビューしたアーティストは、やっぱりバンドブームの頃の、J(S)W、バクチク、レピッシュ、X-japan、リンドバーグ、BAKU・・・彼らには1ケ月に必ず1回はインタビューしていました。多い時は月に数回も。バンドのメンバーの中でも、会話の波長の合う人があって、例えばX-japanだったら、私はヨシキとヒデのインタビューを担当することが多かったですね。UKバンドでは、ブラー、レディオヘッド、スーパーグラス、ASH、シャンプーのインタビューが多かったですね。

さて、いよいよここから本題。

バンド好きの音楽ファンで、音楽雑誌も自分で買って読んでいた時、軽~く世間話だけ、みたいなインタビュー記事を見ると、私だったらもっとこういうこと聞くのに!って思ってました(笑)。みんな、そうでしょ。この雑誌は今月写真がいい、永久保存版だ、とか、スタイリングがイマイチ、とか、このインタビュアーわかってる!とか、アーティストに対して上から見ててイヤだな、とか、アーティストとイチャコラしててイヤだな、とかね(笑)。私も同じ。私がインタビューするならきっともっと・・・!って思いがいつもありました。

レコード会社で働き始めると、ミュージシャンはかつてのファンとアーティストの関係から、同じ目標向う仕事仲間という見方になり、そのせいか仕事として、もっとミュージシャンの思いを伝えたい、と思うようになりました。基本、ミュージシャンはその音源や楽曲で自分を語っているので、それを言葉で説明する必要は本来ないと思います。だからこそ、ミュージシャンとファンの間にいて、ミュージシャンの熱意や思いを伝えるパイプ役になりたい!と思い、ソニーミュージックで働きながら、「インタビューやりたい!」って、ずっと言ってました。

その願いが叶って、ソニーマガジンズの音楽専門誌(*業界用語は「音専誌」(オンセンシ))で音楽ライターとしてデビューすることになりました。

(12)-②へつづく

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★オマケの話

上の画像、真っ赤に修正されて戻された原稿のエピソード。

そのアーティスのインタビューは、ホント楽しい時間でした。インタビューの終わった時点では。ちょっと肌荒れは気になったけど、仕事が忙しいんだね、と。

質問に対してポン!と素早く返してくれて、語り口調もザックバラン。少し辛口なことも、明るく語ってしまうので、自信が溢れる話しっぷりにどんどん引きこまれてゆきました。

その人はあるアーティスト名を上げて、カッコ悪い!と言いました。驚きました。大抵の場合、こういうシーンでよくあるのは、「あ、ここの部分カットしといてね」とか、「ここだけの話ね」と言って、インタビューでの心を許した間のオフレコトークになることんだけど、「あらら、そんなこと言っちゃって~」と言う私に、「別にそんなこと気にしなくていいんだよ。だってそう思うでしょ?」って、強気の発言。へぇ~スゴイなぁ!こんなに堂々と思ったことを言っても、まったく嫌な気持ちにならない。それはきっとこの人のキャラクターによるところも大きいんじゃないかな。ハッキリと「自分の好き、嫌い」が言えて、堂々としているその人に対して、好感を持って見ていたと思います。

会う前は、もっと気難しい人なのかな?ナルシストさんかな?と想像していたんだけれど、会ってみたらサッパリしてて、ズバッと気持ちいい発言の数々だったので、あぁ、私は今までこのアーティストをイメージだけで誤解してたんだなと思い、先入観についてちょっと反省しつつ、取材の帰り道、アシスタントの子と、「面白かったね」なんて話をしながら帰りました。

数日後、原稿が完成し、事務所チェックに回しました。

そして戻ってきたテキストは、真っ赤に修正されていました。元の文章が残ってないくらいの赤入れ。

発言は全て「です」「ます」に整えられ、「オレ」は「僕」に変わり、まあ、そういうのは日常茶飯事の校正で、むしろ修正してもらってOKな文字校正的部分なのですが、彼がズバッと発言している部分は全てカットで、インタビューの場で全く言ってないセリフが、勝手に付け加えられていました。っていうかインタビューが丸ごと作り変えられていて、私の聞いていない質問に、聞いていない答えもあり、誰に気を使っているのか?妙な優等生発言が付け加えられていました。

過去にもここまでの修正(っていうか全文書き換え)は受けたことがありません。

もうそれは、私がインタビューした内容ではありません。これだったら、FAXで質問を投げて、記入して戻してもらったらいいんじゃないのかな?インタビューする意味がないのでは?と告げると、それでもインタビューをして欲しいんだって言われました。その方がアーティストのモチベーションが上がるから。FAXに書くんじゃなくて、インタビュアーに質問されるってことが大切で、「取材」を受けたということに意味がある、と言われました。

そういうことだったら、もう好きなだけ書き直してもらっても結構ですよ。だけど、この原稿は私がインタビューしたものではないですから、クレジットは外させてもらいます。

・・・というワケで、原稿を書いてもライター名のクレジットは入れませんでした。

完成した原稿は、ごくごく優等生な普通の内容でした。読めばやっぱりナルシストっぽい感じ。ってことは、そうか、彼のインタビュー原稿はこうしていつも、整えられ、捏造されているのか。。。ガッカリだよ。

インタビュー中、うんうん!と共感したり、「そうですよね!」って同調した尖がった会話部分は全てカットされていました。

でもまあ、事務所の仕事はアーティストのイメージ管理も重要案件だから、百歩譲って、つまらない原稿になってても、仕方ないとしよう、と思っていたら、

「原稿チェックは全部本人がやっているんですよ」、と。

え~!?自分の発言を自分で撤回して、その場で言ってないことを書き加えたりしてるのは、全部本人チェックなんだ!いやもう驚きです。なんつー小さい奴なんだ。いやいや、事務所がそう言ったはいるものの、実際は本人チェックじゃなくて、事務所の意向と思いたい。

後にも先にも、数千件インタビューしてきて、この1件だけです。だから強烈に印象に残っています。当然それ以降、そのアーティストの言動を見ても、全く信用していません。

そして、インタビューする側としても、こういう仕事をしてはいけない、と自分に言い聞かせました。

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2011年2月 6日 (日)

「アーティストとファン」について思うこと。(9)-②

「東方神起」におけるブランディング考察。(2)

前回、東方神起のブランディングについてテキストアップしたところ、ブランディングという見方について、「興味深く読んだ」という感想をたくさんいただきました。今日はそのつづき。また、とりとめもない文章になってしまうかもしれませんがご容赦ください。

大事な点はブランドの芯(核)となる中心の部分は、絶対ブレちゃいけない、ということ。

かつての東方神起というグループ名を聞いた時、熱心なファン以外の一般の人が最初に思い浮かぶのイメージは「全員が歌って、踊れるグループ」と答える人が多かったんじゃないかな、と思います。その部分を東方神起もプッシュしながら、プライドを持って、大事にしてきたはずです。

だから、東方神起というブランドを語るとき、絶対ブレちゃいけない、外しては語れない部分が「歌って、踊れる」こと、なんです。これはマスト!それがたとえ2人になっても、東方神起の名の元ではブレちゃいけない部分なんです。

2人になったら踊りがダメダメだ、なんてことになってたら、それはもう東方神起というブランドの核となる部分が揺らいでしまうんです。そうした時に、「ブレた」と、なるのです。

今回、初めて「Why?(Keep Your Head Down)」のMVを見た瞬間から、東方神起というブランドの根底が全くもって揺らぎがない、むしろスキルアップしてきていることへ感動しました。多くの人達がイメージとして知っている東方神起の「歌って、踊れる」という部分を、目の当たりにした時、こんなに凄いんだ!と、伝わるものが確かにあったからこそ、チャートや売上げ枚数などに反映されたんだと思います。それは、ブランドに対する信頼でもあります。

前回書いた、「大切なのは、東方神起のstyle、それを構成するための個のstyle。これらを追求していくということは、よりストイックになっていくこと」と言うのは、まずはベースとなる東方神起ブランドのstyleが大切、ということで、そのための個人が、自分のstyleをブラッシュアップしてきたことが、一目瞭然だったから、これだけ支持されたのでしょう。

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「アーティスト=商品」という考え方について

このコラムのシリーズの一番最初に商品という考え方について少しだけ書いたのですが、東方神起は、最強の商品ブランドだと思います。

商品、という言葉に抵抗を感じる人もいると思います。モノじゃないんだ、人間なんだぞ、と、ね。でも、その考えは違いますよ。アーティストの送り手となるレコード会社や事務所で働く人たちは、この上なく愛情を込めた商品である、と自信を持って言えるはずです。それが例えばケーキ屋さんだったら、自分の作ったケーキに愛情を注ぎ、1つ1つが、それを愛してくれる人に買ってもらって、喜んでもらえたら嬉しい!という気持ち。

東方神起という最高ブランドの商品を、丹念に作り上げ、自信を持って世に送り出している!という愛情とプライドがあるのです。ビジネスの世界であるからこその、商品なんです。そこで、人間的な感情面に思い切り引っ張られてしまうと、現場は成り立ちません。シビアな世界だからこそ、必要と言ってくれる人達(ファン)がいるからこその商品なんです。「アイツって、努力が嫌いで時間もルーズ、イマイチ売れてないけど、性格はホント優しくていいんだよ~」なんて理由で契約が延長されたり、生き残れる甘い世界ではありません。

だからこそ、売れてる人たちの多くは、実は当人が、自分自身を商品として自覚しているケースが多いんです。自覚し、客観視した上で、自身の商品価値を常に上げていく努力を惜しまないのです。

東方神起の2人も、彼ら自身が「東方神起」という最強の商品ブランドを誰よりも愛し、自分たちが守り、高めていく!という自覚を持っているように感じます。

そのためのブランディング。

ブランド。---ブランドをゼロから生み出して構築し、さらに世間に広く認知され、支持される、ということは簡単なことではありません。

高校や大学受験も見方を変えればブランドを求めての上昇志向の一面でもあるのです。企業名だって、そうですよね。そこに自分が属することでの安心って確実にあります。でも、時として、ブランド名の内側にいることで、それが「個」=自分の力であると勘違いしてしまう人もたくさんいます。

かつて、こんなシーンに直面しました----。

誰もが知ってる有名ミュージシャンの書籍化の話が水面下で進められている時のこと。私がその本を執筆することになりました。というのは私の企画書を、そのミュージシャン、そして事務所が了承したからです。出版社が先導する書籍化の流れではなかったので、私が出版社を連れていくということで企画は進んで行き、雑誌を多数出版している大手出版社の書籍部へ、この本の企画を持っていくと、当然「出版したい!」という即答をいただき、私が事務所と出版社の間に入ってコーディネートする形で本の発売を目指して作業がスタートしていきました。

都内某高級ホテルのスイートルームで、約3時間くらいのロングインタビューが行われることになりました。インタビューのために、こんなにも時間を空けてくれた、ということに感激と緊張していたことを憶えています。そのアーティスも、ガッツリ真剣に語ろう、という気持ちで臨んでくださっていることがわかるので、もうこれは1対1の真剣勝負。相手気持ちの奥の方・・・どこまで踏み込ませてもらえるのかはわからないけど、ただ質問を投げるのではなく、向かい合って目を見て会話をするんだ、という気持ちでいこう、と思いました

最初に挨拶。私はそのアーティストに取材などで会っているので、私から、今回本を出版する出版社の編集担当者を紹介しました。「△△(=出版社名)の□□です」と、名刺を差し出し、△△ですので、大抵のことはご要望に添えると思いますので、何かありましたら私に遠慮なく言ってください----というニュアンスの言葉と一緒に編集者は名刺を差し出しました。正直、その瞬間、隣にいた私はヒヤヒヤしていました。当初からこの担当者が、会話の端々で自分の会社名を自慢するところがあって、「うちは△△だからね~」と、スゴイんだぞ、という感じで。その都度、私は「はぁ? アナタの会社は有名だけど、アナタのやってきた仕事は?」と、心の中で言い返していましたが、当時のショボイ私は、面と向って言えませんでした・・・。

名刺を受け取ったそのアーティストは、ふぅ~ん、という感じで、名刺に記されている編集者の名前と編集者の顔を交互に見て、「で、キミは?(←何ができるの?)」と聞きました。全てを見透かされアタフタしている編集者の答えを待たず、その名刺をテーブルの上に置き、その上に、オレンジジュースのグラスをストンッと置きました。コースターにしちゃったんです!! ひゃぁあ~!カッコいい--!!(←私の心の叫び・笑) 

「さ、始めましょう」、アーティストが私に向って言いました。そして何事もなかったようにインタビューが始まったのです。

そのアーティストは、肩書きがなんだ? 大事なのはその人自身!中身だろ? ということを言っていたんですよ。会社名のブランドに頼るのではなく、個人になったとき、何ができるか? 

----このシーンは、今でも強烈に頭の中に焼きついています。コースターになった名刺は、時間が経つとオレンジジュースのグラスの水滴で、ふやけて滲んでいきました。

それ以降、ブランド名に守られた中で仕事をする時の、考え方も変わっていきました。「個」がブランド名に負けないように、高めていってこそ、そのブランドを語れるひとりにやっとなれるのだ、と。

大切なのは、方神起のstyle、それを構成するための個のstyle。

大きな企業や大きなブランド名の中で仕事をしていると、そのブランド力と自分の力の区別がつかなくなって、自分自身が巨大な力を持っているような気になってしまう、錯覚してしまい勘違いを起こす人は、結構いますよね。その名刺を持たなくなった時、果たしてその人は、どれだけのことが出来るのか?というところが、その人の真価であるのに、過去の名刺(ブランド名)にすがって、その栄光を自慢し続ける人もたくさんいます。逆を言えば、ブランド名を持たなくなった時こそ、勝負の時。ブランド名のない「個」のその人自身へ、仕事の発注がくれば、それは個の能力が評価され必要とされた、と喜んでもいいでしょう!

もちろん、過去があっての現在。過去にやってきたことの積み重ねた上に立つ現在、です。でもやっぱり大事なのは、今、何をやっているか?今、何がやれてるか?だと思います。「過去から今」じゃなく、「今から未来」についての話を出来る人こそ、真の実力を持ってる人なんだと思います。

東方神起は巨大企業並みの有名かつ優良ブランドです。そのことを充分意識しているからこそ、「個」である2人が、さらなる努力や挑戦する真摯な姿勢で臨んでいると思います。そこに、驕りや甘えがないから、東方神起は、もっと大きくなっていくことが予感できます。

未来を語れるって簡単そうだけど、過去の上の今、さらにその先のことですからね、明日のことを一緒に話せる仲間(アーティスト、スタッフ、ファン)がいるって、素晴らしいと思います。

東方神起が、今日より明日の話が出来る今の状況に復活できたのは、やはり2人の実力と努力が本物だからだと思います。

ところで、バンドやグループが上昇気流に乗っている時、次の活動の発表を、ファンの前で出来ることが、アーティストにとってはものすごく嬉しくて、胸を張れる瞬間でもあります。

武道館ライブのMCで、それよりも大きいアリーナとかドームの「ライブが決まりました!」って、ファンに報告できたり、「次のアルバムは~」って、リリースを発表出来ることは、アーティストにとって本当に嬉しい瞬間で、ファンと一緒に「よくやったね!」と誉め合いたいような、分かち合える満たされた瞬間のひとつです。

SMTOWNのライブで、4月にドームでやります!と言えるというのは、アーティスト冥利に尽きる、というか、今まさに上昇気流に乗っている手応えを感じているんじゃないかな。

もちろんそのバックヤードでは、もっと早い段階から会場を抑えたり、チケットの販売方法や、発表のタイミングをどうするか?など、全てを整える準備の時間があるのですから、メンバーだって、次の展開は知っているわけです。その発表のタイミングを、最良の場所で行うためのストーリー作りもブランディング。ここで、ファンの前で発表しよう!と決めて、発表した瞬間から、さらに一歩前進する。そうやって一歩一歩、階段を登っていく中で、ファンとアーティストが、一緒に喜び合えるタイミングを演出して、共に感動しながら、記憶に残るアーティストへ成長していくんです。

今、東方神起、すごくいい時期を実感できていると思います。ファンもアーティストも!

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じゃあ、最後に、「大絶賛じゃない部分」についても書いておこうかな、と(笑)。こうなったらいいな、という私の希望です。

「アーティストとファン」について思うこと。(6)で、アルバム「Why?(Keep Your Head Down)」のレビューを掲載して、アルバムの中でこれだけの振り幅のある楽曲を集めてきても捨て曲がないと書きました。その感想は今も変わりません。素晴らしい内容のアルバムだと思います。そして、コメント欄で皆さんの一番好きな曲も教えてもらえて、すごく参考になりました。

が、コメント欄で私、「Our Game」もう一度ちゃんと聴いてみよう、と書きました。それはどういう意味か? 振れ幅やこういうタイプの曲を入れた、という点に於いては全く異論はないのですが・・・あえて言うなら、この曲だけちょっと物足りなさを感じています。トラックのループが平凡かな、と。

私、以前7年程、渋谷FMというクラブミュージックをメインに選曲してon-airしているFM局で、「SHIBUYA 10DISC CHARTS」というチャート番組のパーソナリティを長くやってたので、クラブ系サウンドをかな~り聴き過ぎてきたせいか、今回のアルバムの中で、あえて上げるなら「Our Game」のトラックに、もうひとひねり欲しかったな、と思っています。

20110130151637

まずこの曲の正しい聴き方は、ヘッドフォンで大音量!左右に音がぐるぐる回る感じが気持ちいいですから。

自宅にDJセットがあるので、CDJで聴いています。

ここから先は完全に好みによりますが、バックトラックがちょい平凡だったな、と。サビのボーカル部分をもっと歪ませて、ループにキラキラ感とリズムの重さでメリハリをつけた方が好みです。4つ打ちのリズムがちょい軽いので、もっと重低音を響かせて、おなかに響く感じが欲しかったな。1番と2番のブリッジ部分と最後ボーカルに重ねてくるメロ、あれはいいですね~♪

このアルバム全体についてですが、詞の部分、韓国語の下に英訳を全部掲載して、韓国発信のワールドワイド盤としてリリースしても全然OKだと思います。

ユノとチャンミン。出会いは自分の意思と関係なく始まったかもしれないけれど、その関係を続けていくことや、やめることは、選択する意志を持って決断しなければできません。そして大抵の場合、やめることよりも続けることの方が大変だったり。彼らが、「続ける」という選択をし、重い扉を押し開けて、扉の向こうの新しい世界へ進む決意をした! その勇気を応援します。

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★バックナンバー

東方神起について思ったこと。

「アーティストとファン」について思うこと。(1)

「アーティストとファン」について思うこと。(2)

「アーティストとファン」について思うこと。(3)

「アーティストとファン」について思うこと。(4)

「アーティストとファン」について思うこと。(5)

「アーティストとファン」について思うこと。(6)

「アーティストとファン」について思うこと。(7)

「アーティストとファン」について思うこと。(8)

「アーティストとファン」について思うこと。(9)

「アーティストとファン」について思うこと。(10)

「アーティストとファン」について思うこと。(11)

東方神起に、女子が好きなラーメン店を教えてあげるべきか・・・。

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2011年2月 1日 (火)

「アーティストとファン」について思うこと。(11)

ファンには関係ない話だけど、今回のテーマは、

「事務所にバンス」。

最近あまり聞かないけど、「バンス」って、業界語なんですよね。アドバンスからの勝手に省略語なのかな?「前借りする」という意味になります。

以前はよく聞きましたよ。ホント普通によく聞きました。

印税など、ミュージシャンにまとまったお金が入るのが数ヶ月先や半年先など、活動している時とのタイムラグがあるので、これから入るギャラ分から前借りする、みたいな感じ。

先週、ミュージシャン含む音楽関係の人達と話している時、「新しくパソコン買ったんだよね」、「バンスだけどね」という何気ない会話を聞いて、あ~なんか久しぶりにこの言葉聞いたなぁ、と思いました。

よくあるパターンですが、デビューするバンドが機材(楽器やアンプ)をグレードアップさせてライブにのぞまなくてはいけない、という時、楽器は結局個人のものでもあるので、事務所が肩代わりして購入して、ミュージシャンは後の印税とかギャラからその分を天引きされる、と。いわば前借りみたいなことですよね。

気にしていなかっただけで、今も普通にあるみたいですね。そういえば最近も聞いたっけ。「機材車が壊れて、事務所にバンスして買ってもらった」って。急に車が壊れてしまったけど、機材車はすぐに必要。事務所に頼んで至急購入。その金額は、いずれバンドのメンバーのライブのギャラとか、CDの売上げ金とか、これから入るギャラから引かれるんですよね。

バンスって、当然アーティストサイドがちゃんとわかっててやってることで、元々は活動が円滑にいくように手助けしたい、という事務所と、ちょっと次の段階にレベルアップする時に、その資金を先行投資して欲しいと思うアーティスト側の信頼関係の上に成立していたと思います。

アーティスト活動以外でも、そこはもう事務所との関係性において、バンスってあります。既に解散しているけど、あるバンドの知り合いも、バンド活動中に、事務所にバンスして、自分のマンションを購入したんですよね。売れてたから、数枚アルバム出せば返せる、という見込みもあったと思うんだけど、バンドは解散し、マンションの価値も下がり、マンションを売っても数千万円マイナスになってしまい、「事務所に返済しなくちゃ」なんて言ってたな。

知り合いで、アーティストのマネジメントをやってる人も、アーティストが音楽に集中できるように、と言って、バンスしてあげて支えてるんですよね。私だったら、そこまでしないな、と思うんだけど。ま、マネジメント側からは先行投資的な考えにもなりますけど、よっぽど見込んでいるとか、ブレイクできることを信じてるアーティストにじゃなきゃ、バンスしませんよね。

その金額が大きいほど、アーティストとしての未来に期待していたんだと思うし、本来バンスしなくても経済的に独立出来ることが理想で、ほとんどのアーティストが自分の出来る範囲でやりくりしていると思うんだけど、バンスを受け入れてくれる事務所には感謝すべき、と、アーティストには言いたいですね。

サラリーマンって、給料の前借りってほとんどないじゃないですか。私も初めてバンスの話を聞いた時は、へぇ~そんな便利がシステムが業界にはあるのかぁ~と驚いたものです。

ま、いずれにしても事務所とアーティストのバックヤードのことです。商品として音源として「作品」に残すようなことではありません。

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2011年1月31日 (月)

「アーティストとファン」について思うこと。(3)-②

(3)の最後の部分。

ある時、仕事で出会ったアーティストがこう言いました。

「で、貴方は僕にどんなことを持ってきてくれるの?」

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詳細は(3)を読んでいただくとして、

アーティストは、いつでもチャンスに乗っていきたい!と思ってる人がたくさんいます。当然と言えば当然。売れたいですもん。プロモート費をかけてもらえない、とか、タイアップを取ってきてくれない、ということをあからさまに口にする人も結構います。じゃあ、タイアップがあれば売れたのか?という「もしも」の話は、言ったところで不毛な会話なんですが。

(3)の最後の部分について質問をいただきました。

「で、貴方は僕にどんなことを持ってきてくれるの?」
って言われて、どう返事をなさったんですか?
でも、その人は人間の付き合いを損得でしか考えていない?

そのミュージシャンは、私が応援したいなと思ってる人でした。いろんな人が、「うちのレーベルからCD出さない?」とか、おいしい話を持ちかけているというのは知っていました。ライブを観に行った後、何人かのスタッフを交えてメンバーと食事をしながら、これからの活動をこんな風にしたい、とか、夏フェスに出たいとか、いろいろなことを話していました。

そんな中、そのミュージシャンは私の方を向くと、「で、貴方はどんなことを持ってきてくれるの?」と、投げかけてきました。貴方は僕らに、どんなオイシイ仕事を持ってこれるのですか?と、いう意味ですよね、間違いなく。

言われた瞬間、「私の頭の中には、高速回転で2つの答えの葛藤がありました(笑)。

「△△(ハイブランド)とのコラボを形にしてあげるよ!」と、自分の出来そうな範囲の中で最大級の魅力的な話をしてみる。
「はぁ?そんなこと言う人とは仕事なんてしたくないですよ」と、強気に突っぱねる・・・。

応援したいな、と思ってたアーティストだったので、一緒に仕事したい、という気持ちもありました。でもね、「どんなことを持ってきてくれるの?」と言われた瞬間、その気持ちがシュルシュルと音をたてて、風船から一気に空気が抜けていくみたいに、しぼんでいくのがわかりました。覚める、ってやつです。この人のためには、一生懸命なれない。

ハイブランドとのコラボは、私がスペースインベーダーの商品コラボなどを通して、1つ1つ積み重ねてきた仕事でもあるので、自分が築き上げた信頼関係を、こんなぺラい奴に紹介したくない!

「う~ん・・・、今のところ何もないかなぁ~(smile)」

結局そんな風に曖昧に答えを濁して、その場の会話を終わらせました。

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2011年1月29日 (土)

「アーティストとファン」について思うこと。(10)

どっちが名曲? BGMになる楽曲、ならない楽曲。

演劇人は、お酒を呑みながら演技論を戦わせるという経験が、若い俳優でも結構ある、と聞きます。同世代の俳優が集まった作品とか、ケンカをするような対立するシーンや、反対にスポーツや団結などを描く作品では、チームワークが重要とされるシーンでお互いの呼吸が大切になってくるので、互いにそれぞれの演技プランをぶつけ合って、シーンの精度を上げていくんです。

キスシーンとか甘~い系のシーンでは、事前に演技の擦りあわせやディスカッションをした、という話は、あまり聞きません(笑)。なぜでしょうね? ・・・ってことは、かなり個人の経験値が反映されているのか・・・と。

はい、それはさて置き、役者さんたち(特に男子)は、互いにアドバイスしたり、演技について熱く語り合ったり、お互いの作品を見て感想を言うなんてことも多いみたいです。

・・・が、ミュージシャン同士は、俳優に比べたら、音楽論をぶつけあうことは少ないかもしれません。役者さんは、大抵の場合、現場に監督がいて、監督が演出する1つのピースとして作品の中に存在するので、自分が主演してても、その作品は監督のもの、という考え方をしている人が多いんです。自分は役者として、監督に指名され、作品に参加し、監督の演出によって引き出してもらった、と受け止めている人が多いんです。だから、「オレが主演したからヒットしたんだ~!」的なノリの役者さんて、ほとんど見ないでしょ(笑)。

でも、ミュージシャンは、作詞・作曲・演奏をしている場合、その作品を生み出した時点では、完璧に自分自身の才能と力! そこから宣伝やいろいろあって世の中に浸透していくにしても、作品が誕生した瞬間は、全て自分たちのもの。そして作品は子供みたいなもの。自分の子供が一番可愛いですからね、他人の子についてアレコレ言わないのかもしれませんね。

そんなミュージシャンや音楽関係者が、一度はテーマにして考えを言い合ったりするテーマがコレ。まっ、それはちょっと言い過ぎ。でも、4~5回は見てるかな。

BGMになる楽曲とならない楽曲、どっちが名曲?

クラシック音楽で心地よい名曲がたくさんありますよね。歯医者さんとかで、薄~くBGMとして流してるところもあります。クラシックに限らず、例えば自宅で何か作業をしている時、音楽を流しているとします。作業がはかどる心地よい楽曲ってありますよね。仕事に没頭できたりする音楽。ずっと聴いていても、リラックスできて、流れていることを意識せずにいられるやさしい音楽や歌声。

さて、反対に、流れてきたら、絶対に手が止まってしまって、作業が全くはかどらなくなってしまう音楽もあります。文章を書いていたら、曲が気になって、わからなくなってしまったり(笑)。

どっちが名曲なんでしょうね?って話です。

ずっとリピートしてても馴染んでくる音楽、とにかく音楽を聴くことに集中させられる音楽。

眠りにつくとき、音楽を聴きながら~という人もいれば、反対に、絶対無音!音楽聴いていたら聴いてしまって眠れなくなる、という人もいます。前者は音楽の心地よさで眠りつける。後者は音楽に聴き入ってしまって眠れなくなる。

仕事をしている時、手をとめずに気持ちよく作業が進む音楽と、ついつい手も作業も止まって聴き入ってしまう音楽。

生活の中にBGMのようにいつもとけこんでいる音楽と、歌詞やメロディが主張してて、BGMにならないような印象に残る音楽。

どっちが優れた音楽か?

カフェミュージックと言われるような音楽もありますが、カフェの中に溶け込み、本を読んでる人にもオシャベリしてる人にも心地良い音楽。でも、どんな曲が流れてた?と聞かれたら、そこまで憶えていない。でも、その空間をより快適にしてくれる音楽。クラシックの名曲や古い映画のメロディとか。

一方で、本を読んでたら、「何?この曲!?」と気になって、耳に残るような音楽。歌詞の一部がものすごく気になってしまったり。

ちなみに私は、仕事中、特に集中して原稿を書いていたりする時は、音楽はかけません。つい聴いてしまって、気が散ってしまうから。だから、好きな音楽は車の中とか、音だけに集中できる環境で聴くタイプです。でも、マッサージとかヘアサロンに行って、BGMが落ち着かないような曲だと、お~いっ!って思う。

誰からも愛され馴染み、たくさんの人に聴かれる音楽が名曲か? 突出した個性で誰かの心に強く刺さる音楽が名曲か?

ま、答えは出ないんですけどね。だから、熱く語ってみたりする時もたまにあるよ、って話。

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